明けましておめでとう



「……なにしてんだ?」


12月31日、日付が変わる10分程前のこと。
さっぱりと風呂からあがれば、机の前でなにやら作業している相馬が目に入る。


「あ、佐藤くん。お帰り」

「あぁ。じゃなくて、」


そのぐしゃぐしゃに丸められたティッシュはなんだ。

机の上は無残にもぐしゃぐしゃにされたティッシュがいくつも置いてある。
お前は1回でそんなにティッシュ使うのか? そんなに鼻悪いのか?


「てるてる坊主作るんだよ!」

「……」


話が飛びすぎてわからない。

と言うかなんでてるてる坊主だ。あと少しで年越すんだぞ。くそ、可愛いな。


色んな感情が俺の中を巡っているうちにも丸められたティッシュは次々とてるてる坊主に変貌していく。てるてる坊主が山積みだ。


「あの……なんでてるてる坊主?」

「元旦に晴れないのってなんか嫌じゃない? 初日の出見れないじゃん」


……つまり、初日の出を見たいが為に晴れになるようにとてるてる坊主を作ってる、と。













馬鹿か、こいつは。

呆れを通り越して感心してしまった。よくそんなこと思い付くよな。


「でーきたっ」


大量のてるてる坊主を完成させると、窓際に抱えていった。
そして1つ1つ丁寧にくくりつけている。

その顔はまるで子供のようで、いつもより少し楽しそうで。


「……まぁ、いいか」


カチッ
ゴーンゴーンゴーン


「……あ、」


相馬はてるてる坊主をくくりつけて年を越した。
俺はそれを見て年を越した。
テレビは年始の特番が始まっている。

全部くくりつけ終わったのか、相馬がこちらに戻ってくる。
そして笑顔で俺を見つめた。
それが合図になり、俺も相手を見つめた。


「佐藤くん!」

「相馬」





「「明けましておめでとう」」




年始のご挨拶
(ってことで姫始めすっか)
(どういうことで!?)



明けましておめでとうございます。
と言うことであけおめさとそま。
大分相馬がおばかな子になりましたてへぺろ。
計画せずに書くとこうなるんですよ、覚えておきましょう。

30分クオリティ恐ろしや。

取り敢えず言いたいことは、今年もサイト共々宜しくお願いしますってことです。


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