let's go to the sea!



―――……海。
それは広大な世界の一部であり、地球上の生物が生まれた場所でもある。
そんな場所に来ることなど、俺の人生のうちにありえないと思っていた。
それなのに……。


「……ここは何処ですか」


青く広がる空、さんさんと輝く太陽、空の蒼が写り込んで綺麗な……海。


「海だね」

「……もう少しオブラートに包んで欲しかった」


隣で呑気に答える新羅にますます気分が下がった。
そう。今俺たちは海に来ている。
何故かと訊かれれば話は長くなるが、簡単にまとめるとこうだ。

シズちゃんが俺の水着を見たいと言ったから。

最初聞かされた時は、耳を疑ったよ。
え、なにそれ。なんで俺指名?って。
そりゃ俺とシズちゃんは所謂恋人同士だし、それは新羅とドタチンも知ってる。
だからってなんで一緒に来てんの? 男4人で海とかなんて悲しいんだ。
せめてセルティも一緒n……いや、やっぱりいなくて正解か。
こんなところで新羅とイチャつかれても困るし、その前に首なしでアウトだ。


「おい、臨也」


自分のこと以外にもモヤモヤと考えていれば、不意に頭の上から声がした。
そちらに視線だけ向ければ、よく見慣れた顔が。


「似合ってんな、水着」

「煩い。嬉しくも何ともないし」


君だって同じような海パンはいてるじゃんか。
しかも上にパーカー着てるし。
なんて、強がってはみたものの、素直に嬉しかった……のかも知れない。
あーもう、駄目だ。頭が働かない。
やっぱり炎天下の下にいちゃ行けないね。
取り敢えず寝よう。


「おいこら。なに寝ようとしてんだ」


ビニールシートの上、カラフルなパラソルの下に寝転ぶと、また頭の上から声がする。
まだいたのか。早くどっか行けよ馬鹿。


「全部聞こえてんぞ」


無視して内心呟いていれば、つい言葉に出してしまっていたようだ。
そんなことはお構い無しに眠りにつこうとした俺は、相手の行動なんて気にもしていなかった。


「……ちょっと、」

「あ?」


がさがさと言う音が邪魔でなかなか寝つけない。
伏せる形で埋めていた顔を上げれば、何故か隣にはシズちゃんが座ってて。


「なにしてんの?」

「俺も寝ようかと」


いやいや、意味わからないから。
寝るのは勝手だけどなんで隣来るの。君なら砂浜で寝たって大丈夫だよ、って近い!


「シズちゃん近い!」

「いいだろ、別に」


よくないから言ってんだよ馬鹿!
家でならまだしもこんな公共の場で……って何考えてんだ俺!

俺の静止の声には聞く耳をもたず、ぐいと顔を近付けてくる。
途端に顔に熱が集まるのが自分でもわかった。


「臨也ー、静雄ー」

「っ!?」


赤い顔を隠す為に右に逸らせば、遠くからドタチンの声がした。
そちらに視線を向けるとこっちに走って来ている彼の姿が。


「お前等、飲み物何にする? 今新羅が並んで……って、何してたんだ?」


俺等のもとに着いたドタチンはそのままの流れで質問をぶつける。
だが体勢が体勢だからか、余計な質問までされるはめになった。


「な、なんでもないよ! 飲み物だよね!? 俺も行く!!」


明らかに動揺している口調を必死で抑えて無駄に声を出した。
そしてそのままがばりと立ち上がり、ドタチンを置いて新羅のところへと走った。
去る時にドタチンに声を掛けられたけど、そんなこと気にしていられなかった。



どれもこれも、君の所為
(臨也、なんか顔赤い?)
(あ、暑いからだよ!)



タイトル訳:海に行きましょう!


*'。+*'。+*'。+*'。+*'。+*'。+
ユウキ様リク、「海かプールに遊びにいく静臨前提来神組」でした。
また新羅が空気ェ(´・ω・`)
海をいかせなかったェ……(泣
来神好きなのに書けないごめんなさい。
樹海行って来るから許してええええええええええ/(^P^)\

ユウキ様、リクエスト潰してごめんなさいorz
こんなのでよかったらお納め下さい!
リテイク絶賛受付中……。



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