オールド・シネマと△の手記より | ナノ


オールド・シネマと△の手記より

「月が死ぬからとおまえは泣いた」
東の蕾は名を持たぬ
迎える朝日は慈悲深いのだと仮定して
バスルームと羊のうた
さらば閃光の日々よ

太陽のまなこが奪ういつかの訪れが怖くないと云ったら嘘になるけれど


だけど純情を摘むひとは花束をくれるのです
老いた春のおみ手へと
楽しい話をしよう、きみは先に遠くへ行くんだろう
生憎ぼくは眠たい
アイとかなんとかを食べるにはお腹がいっぱいだ
世界がわたしの為に踊る日には
残りは夜がたべてしまいましたとさ
チェリー・リップ・クリームがずるい

ラジオ体操第百二十七

とこしえに還らぬ祈り
ワルツの文字がおどる手紙を待っています
爪を切るからあしたにして
ロマンチックな悲劇はもういいよ
きみは千の生き死にを待ちくたびれて眠ってしまったんだね
陳腐な言葉を飾り立てるのに必死でして



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