幼い頃にダンテに教えて貰ったおまじない、手紙を書いて小瓶に入れ海へ流せば自分の大好きな人のところに届く。
その頃は本当に楽しみにしていた、いつの間にか忘れてしまったけれど。
温かな腕のなかでくすりと小さく笑うと綺麗な青い瞳がこちらを不思議そうに見つめてくる。

「何笑ってんだ?」
「アッシュがあの小瓶を拾ってくれて良かったなぁと思って」

アッシュの腕をぎゅうと包むように抱いて微笑む。アッシュの頬が微かに朱に染まり、視線が逸れる。
残念だなと思った、だってアッシュの青い瞳はとても綺麗で大好きなのに。今日はたくさんわがまま言っても怒らないで聞いてくれると言っていた、だからそっと手を伸ばしてアッシュの頬に手を添える。

「アッシュ、私を見て?」

僅かに迷ってそれでもこちらを見つめてくれる。
その様子に満足して、にっこりと笑みを浮かべてる。

「アッシュは私の王子様だね」

そう言って一つキスを落とした。



END
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