こんな気持ちは生まれて初めてだった。
その人に笑っていて欲しい、出来れば自分だけに。あの大きな瞳に写るのは自分だけで良い、あの唇が名前を呼ぶのは自分だけで良い。
無理だとは理解してはいるが日々そんなことを考えてしまう。
きっと今頃はコンビの奴と一緒にいることだろう、そう思うだけでぎゅっと胸が苦しくなる。

「…小松、くん」

名前を呼ぶと更に苦しくなる。
この苦しみを何とか出来るのはきっと彼だけだろう。

「(会いたい…)」

会って、名前を呼ばれて、笑って欲しい。
目蓋を閉じて浮かぶのは柔らかな笑みを浮かべる小松くんが嬉しそうに自分の名前を呼ぶ姿。胸の奥が温かなもので満たされる。
だが目を開ければ、小松くんの姿は消え虚しさだけが残る。

「小松くん」

再び目を閉じ、小松くんを想う。
胸の痛みは消えることなく疼き続けた。



END



25000hitキリリク、yt様に捧げます。
リクエストありがとうございました!
少しでも楽しんで頂ければ幸いです(^-^)

title:ごめんねママ
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