気付けば頬が緩んでいつの間にか笑みを浮かべている。
嗚呼、幸せだなと思う。
規則的な寝息をたてて眠る遊星の顔を肩肘をついて見つめる。こんなに傍にいるのに起きないなんて、気を許してくれているんだと思うと笑みが深まる。
「すき」
眠っている遊星に向かってそう呟く。
「すき…スキ…好き…」
じっと見つめて呟いていくと、遊星の頬がじわじわと赤く染まっていく。
その様子にますます笑みが深まる。そっと顔に近付いて赤く染まる頬に口付ける。
「好きだぜ、遊星」
ぴくりと揺れた身体には気付かないふりをして狸寝入りをしている遊星に好きと言い続けた。
END
title：雲の空耳と独り言+α