夢ネタ | ナノ






「ねぇ、何で名無しさんはそんなに男に興味がないの?」
「は?何でそんなこと聞くの」
「だって不思議だと思わない?」
「何が」
「俺っていうイケメンがこんなにそばに居るのに惚れないなんて」
「……は?」
「何でもないですごめんなさい」
「確かに、徹は格好良い、それは認める」
「お!」
「けど性格が良くない」
「……、と言いますと、」
「鬱陶しい」
「う、ん!?」
「鬱陶しい」
「いや二回も言わないで傷つくから」
「大事なことだから二回言っといた」
「ほんとに傷つくから」
「あと女遊び激しそう」
「待って、」
「なに」
「俺がこんなに一途なのにそれ言うの?ねぇ、それ言っちゃうの?」
「ほら鬱陶しい」
「あっ、」
「あくまでも激しそうって意味で、実際は知らないよ」
「いや、だから、こんなに一途なのに、」
「は?」
「え?」
「徹が一途かどうかどころか好きな人知らないんだけど」
「…………、」
「何、その顔」
「ほんとに泣きそうな顔」
「全然意味がわからない」
「俺も全然意味がわからない」
「何が言いたいの?」
「ずっとずっと名無しさんが好きなのに気付いてくれてなかったとかかなり凹んだから部活出ないで帰りたいって言いたい」
「言ったね」
「言いたかったから」
「…………、え、好きなの?」
「え、遅くない?」
「ちょっと落ち着いていい?」
「落ち着いてる暇があったら返事聞かせてよ」
「返事を出すために落ち着きたいんだけど」
「じゃあ3秒ね」
「わりとせっかちだよね」
「いち、」
「待ってせめて数えるとか」
「にー、」
「言ってから数え始めて」
「さーん」
「待って待って待って」
「時間は止まらないよ」
「格好良いこと言ってる場合じゃないんだよ、こっちは」
「本気で好きなんだから返事聞かせて」
「…………あ、う、その、」
「うんうん」
「っ、えっと、その、あの、」
「うんうん」
「……………………、好き」
「っ!」
「それではさようならまた明日部活頑」
「待とうか」
「はい」
「ゆっくり今後について話そう」
「はい」


(20140525)