ネタ会話文 | ナノ
「金ちゃん、」
「んー?何や、名無しさんねーちゃん?」
「あのね、」
【毒指】
私は今、近所の男の子であり、私がマネージャーをやっているテニス部に所属している金太郎と一緒に、部活後の昼飯を食べている。私の家、私の手作りで。にしても、育ち盛りの少年ってこんなに食べるものなんか。
「ご飯だけでもう5杯目やで?その、食べ過ぎちゃう?」
「食べ過ぎちゃうわ!!まっだまだいけるでーっ!!」
いやいやいや。金ちゃんがまだまだいけても、炊飯器の中はもういけない。あと1杯分しかない。夜ご飯の分も炊いたはずだったのに金ちゃんの昼飯になってしまったやないか。
「おかわりっ!!」
やめてくれぇぇぇええ!!いっそ蔵ノ介に連絡して、このゴンタクレを毒手とかいう変な嘘で止めてもらおうか。…ん、毒手?…!!ふふん、閃いてしまったぜこんにゃろ!!
「金ちゃん、ちょお話あるんやけど。」
「おん?」
金ちゃんは一度食べる手を止めて、箸を持ったまま首を傾げた。ワクワクしたような、少し緊張したような目をする金ちゃんを騙すなんてことはしたくないんやけど…まぁこれは正当防衛っちゅーことで。
「蔵ノ介にね、私が部活帰りに襲われたら大変やからって…その、教えてもろたんや。」
「なん?柔道とか剣道とか?名無しさんねーちゃんやったら大丈夫やと思うで、ワイは!!」
「どういう意味や!!…まぁえぇわ。なぁ金ちゃん、蔵ノ介から何教えてもろたか知りたない?」
私がそう聞けば、金ちゃんはさっき以上に目を輝かせて体を乗り出した。教えてくれるん!?なんて言いながら。私は机の上に手を置いた。
「えぇよ。それはな…」
金ちゃんに手を見せながら、この間怪我した時に貼った絆創膏を指差した。瞬間、金ちゃんがピクッとしたのがわかった。さっきのキラキラした目はどこへいったのやら、私と目を合わせないように目を泳がせた。
「金ちゃんどないしたん?」
「な、何でもないで…!!悪いことしてへんで…!!」
「何や金ちゃん、勘えぇみたいやな。」
そう笑って言いながら絆創膏を取りかけると、金ちゃんは取らんといて!!と叫んだ。わたわたしとる金ちゃんはめっちゃ可愛ぇ。色んな意味で。
「これ、たまに痛くなったりするんやけど、それを我慢すれば蔵ノ介みたく毒手になるんやって。楽しみやんなぁ、金ちゃん?」
「せ、せやな…」
「ところで金ちゃん、さっきも言うたけど食べ過ぎちゃう?」
「うわぁぁぁ!!もうおかわりせぇへんから許してやぁぁぁ!!」
それからしばらく後、私も片手に包帯を巻くようになった。…蒸れる。
えんど。
………………………†
ギャグになってるかな…。
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(090831)
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