「下らん。非ィ科学的だ」 そう言った彼は私が手渡した短冊から目をそらしてしまった。せっかくモクバくんを喜ばせようと思って作ったのに。もちろん磯野さんは書いてくれた。カイバーマンって見えた気がしたけど気のせいかしら。 「書いてくれないの…?」 「ふぅん」 「兄サマー?」 小さめのノック音と共にモクバくんが社長室に入ってきた。モクバくんのお願いをあの海馬くんが断れるわけないだろう! 「兄サマ!みんな楽しそうだぜ!」 「え?」 「そうか。そろそろ行かなくてはな。時間だ」 「ど、どういうこと?」 「海馬ランドで七夕祭りをしてるんだ。もちろん入場料なんていらないんだぜ!兄サマも今から行くみたいだから一緒に行こう!」 驚いて海馬くんを見れば既に社長室を出るところだった。 「海馬くん!」 「来るならさっさとしろ。…天の川を見せてやる」 彦星は海馬瀬人 (私の前で書くのが恥ずかしかったのかな?) |