「年に一度しか会えないなんてロマンチックだと思わないかい?」 七夕パーティーと称して各寮ではそれぞれ催し物をしていた。もちろん吹雪も女子に引っ張りだこ。 だからいつものように逃げてきた。今日は珍しくカイザーも一緒だったんだけど逃げる途中ではぐれてしまった。今頃吹雪の代わりに彦星役でもやらされているのだろう。様々なものが用意されていた。テーブルにあった冠を頭にのせたカイザーを想像したら少し笑ってしまった。誰かに似ている気がする。 「どうしたんだい?」 「何でもないわ。ちょっとカイザーの心配をしていただけ」 「それにしては楽しそうだったけどな」 いつもなら明日香とカイザーがいるはずの灯台は誰も居なかった。きっと明日香も誰かに捕まって呆れながらも参加してるのだろう。 「珍しく静かだね」 「ええ。今日は海も穏やかだし」 「夜更かしは美容に良くないんだけど…今日は特別だからね」 彦星は天上院吹雪 (織姫と彦星は会えたのかな?) |