小ネタ | ナノ
ネタ帳


2017/02/08
大砲娘小ネタB
Ver.出水  (名前変換できないので“葵”と書いてます。すみません)
 
「あー、疲れたあ」
「お疲れ様っす」
 
俺が自分の隊室へ足を運んだ時には既に葵さんが居て、彼女は太刀川さんに用事があるようで、ソファでごろごろとしていた。
好きな人と二人きり……! 俺の心音は無駄に高鳴った。
しかも彼女が俺の傍でリラックスしている姿は珍しく、見てはいけないと思いつつもついつい彼女に目を向けてしまうのだ。
 
「出水―?」
「なんスか? あ、どら焼きはないっすよ。柚宇さんが食って」
「キスしよっか」
「……え?」
 
疲れた俺は幻聴が聞こえるようになったのだろうか。
手に持っていたケータイが地面に落ちるのを拾おうとするのに、上手く拾えない。
そうこうしている間にも混乱させる原因を作り出した彼女は俺に近づくのだ。
ぎいっと二人分の体重で軋んだソファが先ほどとは違う意味で鳴り出した心臓の音に酷似している。
 
「ねえ、出水」
「あ……えっと、」
「出水は私とキスするの、いや?」
 
俺の首に手を回したと思えば、そのまま体重を預けてくるので俺はソファに背中を押し付ける形となった。
俗にいう“押し倒された”格好のまま俺の上へ乗る彼女はしてやったり顔で俺を見る。
 
「私は、ずっと出水としたかったよ」
 
ぐぐっと距離を詰められて、鼻先がぶつかる距離に息を飲んだ。
ずっと憧れで、ずっと気になっていた人からのアプローチに期待と興奮が募る。
俺がもし、この場で彼女の首筋に手を回せば、引き寄せたら願っていたことが実現するのではないか。
 
「葵さん、」
 
「って夢を見たんだ」
「「欲求不満か」」
「るせなー。誰だってこんな夢見るだろ一度は」
「葵さん関連の夢だったら俺も見たことあるぜ」
 
Ver.米屋
 
「よーねやっ」
「葵さん」
「防衛任務おつかれさまー」
 
ぱたぱた駆けてきたと思えば俺にぎゅっと抱き着いた彼女は年上とは思えない可愛さがあった。加古さんの色気とはまた違った色気もあるし、なんていうか、一言で言えば自慢の
 
「かの「ちょっと待った!」
「なんだよ出水。人の夢に入ってくんな」
「いや、ちょっと待て。葵さんのキャラそんなんじゃないだろ。つか、なに勝手に設定変えてんだバカ」
「むっつりのお前に言われたくねーよ。あ、葵さん! 聞いてくださいよ。出水が」
「わーわーわー」
 
END


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