銀→♀桂
Hの知識の薄い桂を騙して初めてを奪う銀時

村塾時代設定で二人は14、5歳くらいです。




小太郎なんて名前を付けられて、本当は女なのに男として育てられてきた、この俺の幼馴染。
寺子屋の連中は、桂に対して、普通の男として接する事は出来ずにいる。だからと言って、女として接する事なんて、出来る筈もない。
だから、俺達の年代独特の、そういう知識を得る為の会話には、いつも桂は居ない。脳天気に竹刀を振るったり、小難しい本を読んだりしている。
学友が、そんな自分の姿を覗き見、目に焼き付け、夜にあらぬ妄想を抱きつつ勤しんでいるなんて、桂は微塵も考えていないだろう。
俺も例外ではない。むしろ、他の奴らよりももっと酷いんだろう。もう何度、奴をオカズに致したか分からないし、夢の中で何度奴を抱き、夢精したか分からない。
他の奴らに比べ、桂との距離が近い上に、桂の顔が俺の好みにドンピシャだったりする訳で。しかも無自覚に手を繋いできたりだとか、抱き付いてきたりだとか、そんなものは日常茶飯事だったりする訳で。
俺も男だ。そんな事されて、妄想を抱かない訳が無いだろう。
いい加減にしてくれ。自覚してくれよ。お願いだから、こんな所で俺と二人きりにならないで。





「ふわふわだな、銀時。」

ふふ、と笑いながら、桂は積まれた布団の上に腰を下ろし、柔らかな感触を楽しみつつ、身体を弾ませている。
俺はと言うと、そんな桂が座っている布団の山の隣の山に胡座をかいて座っている。

俺達は今、桂の家の物置に居る。物置とは言っても、さすがは桂家。狭くはあるが、綺麗に片付けられ、物置独特のカビ臭さなんかは全くしない。俺達は昔から、よくここに忍び込んで、二人で遊ぶ事も多かった。
この物置の一角には、常に客人用の布団の山が二つ程ある。人一人くらい十分に座れるそれは、柔らかくて気持ちが良い。

だが今の俺には、そんな布団の気持ち良さに酔いしれる余裕など無い。
幼い頃は、確かによくここで遊んだり、話をしたりしたもんだ。だが俺達はもう、そんな年じゃない。それを自覚しているのは俺だけの様で、隣にいるコイツは全くの無自覚。余りに純粋で、逆に恐ろしいくらいだ。

お前は知らないだろう?俺がこの数年、お前に対してどんな想いを抱いてきたかなんて。久しぶりにこの部屋に行ってみようと言われた時、俺の脳裏には、この布団の上で俺の手によって乱されるお前の姿しか現れなかった事なんて。

お前は全く分かっていない。俺の妄想も止まる事を知らない。ならば、いっその事。

そのお綺麗なカラダ、この俺が貰ってしまおうか。

はっきり言って、コイツが他の連中に襲われるのは時間の問題だ。そうなる前に、いや、そうさせない為にも。

俺が今ここで、お前を汚してしまおうか。





「銀時?どうしたんだ?」

「…あ?」

どうやらしばらく黙ったままだったらしい。桂が不思議そうに俺を見ている。

ああもう、止めてくれない?本当に。その何も分かってませんみたいなキョトンとした目、止めてくれない?ちょ、そこで首傾げないで。マジでツボだから。

さっきまでの思考が、再び俺の頭に飛び交う。やばい、やばい。駄目だ、駄目だ。そうは思っても、どうしても止まらない。

「…変な奴だな。」

また黙ってしまった俺を見て、桂が呆れた様に言い放ち、ぽふっと音を立てて布団の上に寝転がる。俺の目に映る、白い布団の上に散らばる、綺麗な黒髪。組み敷いたらきっとそうなるんだろうと何度も想像した、あの。

ああ、もう無理だ。

「なぁ…」

「ん?」

俺は桂が寝転がる布団の山に移動し、桂を跨ぎ、まるで押し倒したかの様な体勢をとる。それでも桂は特に驚く様子も見せず、自分の上にいる俺の顔をただ、見ている。

「…お前、大人になりたくない?」

「なりたいさ。立派な侍になるんだ。」

「あ、そう。でもさ、このままじゃ大人になれないんだよ。」

「何!?」

面白いくらい食い付いてきた。俺は内心でほくそ笑む。桂はいつだって、俺の言う事は全て鵜呑みにする。今まで嘘を教えた事は無かったが、今回はこれを利用させてもらおう。
本当に馬鹿だなぁ。勉強は出来るくせに、どうしてこう、変なところで非常識なんだか。

「ちなみに、このままじゃ俺も大人になれないの。」

「大変じゃないか!どうすればいいんだ!?」

「落ち着けよ。この前、大人になれる方法聞いてきたから。」

一緒にやろうぜ。

耳元でそう言うと、くすぐったかったのか、桂の身体がピクリと跳ねた。すぐに顔を離すと、桂は少し迷いながらも、首を縦に振った。
可愛いね、桂は。俺の言う事、何でも信じちゃってさ。

「大丈夫。俺がするから、お前はじっとしてればいーよ。」

「う…うむ。」

不安げな桂の顔を両手で包み込み、そのままキスをした。さすがにキスの意味くらいは知っているのだろう。桂は大きく目を見開いた。包み込んだ頬が熱くなる。
だが桂は抵抗しなかった。それどころか、そのまま目を閉じ、何処かうっとりとした様にも見える表情を浮かべて、俺の唇を受け入れた。
はっきり言って、この時点でぶっ飛ばされる覚悟はあった。でもこれは、まさか。俺は自惚れても良いのだろうか。
僅かの間唇を離すと、苦しかったのか、桂の口が少し開いた。それを見計らい、俺は自らの舌を桂の咥内に侵入させる。さすがに驚いた様で、桂の目がまた大きく見開かれる。それにも構わず、俺は舌で桂の咥内を舐め回した。
時折漏れる、苦しげな桂の声が、吐息が、俺の情欲を刺激する。逃げ惑っていた桂の舌を俺のそれに絡ませ、味わった。
ああもう、止まれそうにない。元々止めるつもりも無いくせにそんな事を考えながら、俺は桂の着物の袷から手を侵入させた。想像してた通り、いや、それ以上に、滑らかな桂の肌。
首筋から肩、胸板の辺りを一通り撫で回した後、その膨らみかけの乳房に触れた。同時に、桂の身体がビクッと跳ねる。

「ぎ、ぎん…ぁ、」

唇を解放し、その小さな乳房をやわやわと揉めば、桂は悩ましげな吐息を吐く。俺は桂の首筋に吸い付き、痕を残しつつ、空いた手で着物を脱がしていった。

どうして抵抗しないのか。そうまでして大人になりたいのか?それとも…
まぁ少なくとも、俺は今、この行為に及ぶ事を許されてはいる様だ。騙しているという後ろめたさは多少あるものの、本能に勝てる程ではない。
俺は最低だ。

「あ、や…」

乳房の頂に吸い付いて、硬さを増すそれを舌でころころと転がす。ちゅ、と音を立てて吸えば、俺の髪にふ、と息がかかり、桂の手がそれに指を絡めた。
服を粗方脱がし終わり、手持ち無沙汰になった片手で、桂の下腹部に触れる。足の間に手を入れようとした時、足で力一杯その手を挟まれた。

「…何?」

「っ、そこ…汚い…」

ここに来て、初めて見せた抵抗。やはり桂はそういう知識に疎い様だ。この部分の事を、用を足す器官としか思っていないんだろう。

「だーいじょうぶ。汚くないから。」

「でも…」

もじもじとし、視線を俺から外した桂の頬に、なるべく優しくキスをした。

「銀さんを信じなさい。…な?触らせて。」

「…うん。」

ゆっくりと足の力を緩められ、俺の手が自由になっていく。
自由になった手で、桂の秘部をなぞる。震えるそこは、少しだけ濡れていた。
なぞる度にピクピクと震える桂の身体は、すごく、可愛い。

「んっぎんっ…やだっ」

「何で?」

「なんか、ムズムズする…」

「いーんだよ、それで。」

顔を真っ赤にし、俺の肩を掴み羞恥に耐える桂の顔は正直、そそる。もっともっと、見ていたい。
俺は桂の秘部に探していた部分を見つけ出し、そこに指を一本、ゆっくりと入れた。

「うあぁ…っ、な、に…?」

「…動くなよ。」

慎重にしないとすぐに壊れてしまうんじゃないかと思うくらい、そこは狭かった。指一本がやっとだ。
最奥まで指を入れ、ゆっくりと出し入れする。その度に少しずつ、桂の秘部は愛液に濡れる。

「あ、あ、はぁ…」

最初こそ抵抗していたが、出し入れを繰り返すごとに気持ち良くなってきたらしい。
俺は指を一本増やした。

「んっ!いた、い…」

「ちょっと我慢、な…」

先程と同じ様に出し入れする。時折バラバラに指を動かし、狭いそこを解していった。



そんな事を繰り返し、痛いと言っていた桂の口から甘い声しか出てこなくなった頃、俺の下半身もかなりやばい事になっていた。そろそろ頃合いだろう。

「な、桂、気持ちいい?」

桂は答えない。と言うより、答えられないと言う方が正しいだろう。慣れない感覚にただ戸惑い、感じる事しか出来ないのだ。

「俺も、気持ちよくなっていい?」

快感にただひたすらに耐え、堅く閉じられていた瞼がゆっくりと開かれる。その瞳は涙で潤んでいた。
一瞬、罪悪感。泣かせたい訳ではないのに、桂は泣いてしまっている。この涙、恐らくは生理的なものであろうが、俺に罪悪感を感じさせるには、十分すぎるものだった。
俺は指の動きを止め、桂の答えを待つ。

「…いい。」

「ん?」

「…銀時も、気持ちよくなりたいなら…いいよ。」

“も”という助詞に反応し、俺は酷く安堵した。どうやら桂も気持ちよかったらしい。
俺は着物の帯を解き、主張する自身を取り出した。

「…力抜けよ。」

頬を撫で、荒く息が漏れる桂の唇に吸い付いて、桂が力を抜くのを待つ。
ふ、と桂の肩から力が抜けた瞬間、俺は自身の先端を入れた。

「んぁ!い、た…!」

桂の瞳からぽろぽろと涙が落ちる。初めて雄を受け入れたそこからは、血が伝っていた。

「わり…もうちょっとだから…」

桂の中に、少しずつ、少しずつ進んでいく。正直狭すぎて、俺自身もきつい。
どうにか全て納まり、ゆっくりと揺さぶる。苦しそうな、しかし何処か艶めいた桂の声が、妙に耳に心地よかった。

「う、あ…ぎん、と、き…」

「は、なに…?」

不意に呼ばれ、桂の顔を見る。涙を浮かばせた瞳に、紅みを増した頬に、ただ目眩がした。

「ぎ、んときは…ん、きもち、いい…?」

そんな事を聞かれたって、答えは一つしか無いだろう。そう文句を言ってやりたいくらい、当たり前すぎる問いかけに、自然と口角が上がる。
「っ、うん、きもちいーよ…」

桂の瞳からまた涙が零れ落ちる。俺の背に腕が回り、互いの肌が触れ合った。
何度も口付け、揺さぶって。ただそれだけを繰り返して、俺達は同時に絶頂を迎えた。





「布団、汚してしまったな。」

俺の肩に頭を預けた桂が、ぽつりとそんな事を言う。視線の先には、白い布の上に異様に映えた血の跡。

「…ふざけて怪我して付いちゃいました、とか言っといて。」

俺は内心焦っていた。桂家の大事な大事な一人娘に、手を出してしまったのだから。しかもその場のノリで。
それに下手したら、今までの関係だって、壊れてしまいかねない。いや、もう壊れてしまったのかも知れない。
最悪だ。気持ちよかったけど、最悪だ。どうして最中には、この事に頭が回らないのだろう。

「…銀時。」

「…何?」

こめかみを押さえていた俺を桂が呼ぶ。
何だ、何だ。殴るなら早いとこ殴ってくれ。俺はそれだけの事をした。それは自覚しているし反省している。

「…俺、大人になれるかな…?」

「…は?」

桂の思いもよらない言葉に、反射的に桂を見る。思った以上に顔が近くて、また少し焦った。

「…大人になりたいな。なれるといいな。な、銀時。」

「あ…おう、そうだな…」

頬を少し染めて、桂は微笑む。殴られるかと思っていた俺は、何だか拍子抜けしてしまった。

これはどういう事だろう。まさか未だに騙されたと分かっていないのか。それとも騙された振りをしているのか。
そもそも、桂は本当に性行為というものを知らないのか。もしかしたら知っていたのか。それすらも分からない。



ただ一つ、言える事がある。

それは、行為を終えた後の彼女の表情が、妙に大人びていたという事。




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