『God Knows』

 今度はゆっくりとアフロディの中に入って行く

「ぁあ……っ!!」

我慢しなくなったアフロディの声に興奮する。
遠慮しながら揺らす事も、もうしなくていいからと
俺は激しく、アフロディを揺らした。

「あ゛ぁああぁあ!! い……っ、ダメぇ……!!」

俺の胸元の服を掴みながら体を震わせてよがるアフロディの顔を俺は驚くほど冷静に見つめた。

服の上から胸の突起をつまみグリグリと指を動かせば、アフロディは体を捻らせて泣いた。

「も……、イっ……」

体に快感を与えれば与えるほど、俺を締め付けるそれはキツくなった。

「照美……好きだ……っ」

思わず口走った言葉。
思い返して、アフロディの返事を聞くのが嫌になった。

「……え?」

耳を塞ぎたかった。
アフロディが俺の服を握る力が強くなった。

「……っヘラ、……僕も、だよ」

びっくりした。
そんな言葉が返ってくるなんて思っても見なかったから。

俺はアフロディを強く抱きしめてた。

「照美……ずっと一緒にいてくれ……」

すがりつく様にアフロディが俺の首に回した。
そして、俺の耳元で言葉を紡いだ。

「もちろん、だよ……」

耳元に持って行った口に俺の耳をくわえて甘噛みする。

「ん……っ」

幸せな感触。
あの日、入学式の日からずっと想い続けた大好きな人が今は目の前にいる。

何回想像しただろう。
コイツの隣に自分がいる事を。
手を握る二人を。
向かい合ってキスをするのを。
そして、こんな風に体を絡める姿を…。

今はこんなに身近に感じる
遠かったお前を。

アフロディを見つめ直してさっきより強く抱きしめれば、当たり前のように抱き返してくる。

「……動くぞ」

一言を短く言った後、理性をなくした俺は想いのままに激しく揺すった。
何度も、何度も……。








「――――…………お前ら何してんだ?」
「「……あ、」」

アルテミスに見つかって、そそくさと体を離す。

「……なんで分かったんだよ……」
「いや、グランドまで響いてたし」
「……」

アルテミスがその場を離れる祭に後ろを振り返って一言言った。

「早く着替えてグランド来いよ。変・態さんっ」

言われた後は恥ずかしさしか残ってなかった。
アルテミスが離れた後、二人でユニフォームに着替えた。

「ごめんな、照美」
「なに謝ってんの……?」
「いや、ごめん…。…」

とんでもない罪悪感がこみ上げて来て、ただ謝った。

「……キスしてくれたら許してあげる」

アフロディが言った。
大きな目を俺に向けて。

「…うん、」

首を持ち上げてゆっくりキスをした。








そんな事があった翌日からも、二人はいつも通り今までと何ら代わり映えしない日々を送っていた。





ヘラが許しを乞うために落とした接吻の味は、神様だけが知っている。









(2012.09.18)


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