「なぁ、サラサ?」
「なぁに?」
シロツメ草がいっぱい咲いた中庭で、幼いサラサとシンスケは一緒に座っていた
シンスケが呼ぶと、サラサはふわっとした笑顔を向けた
ほんのりと頬を染めてシンスケは口を開いた
「おまえ…オレのこと好き?」
「?」
唐突に問われた言葉にサラサはキョトンとした顔をする
やっぱりきくんじゃなかった、と赤面しながら俯いてシンスケは手をふる
「やっぱいい!気にす…」
「好きだよ?」
サラサの言葉にはた、と一時停止するシンスケ
サラサはニコッと微笑んでもう一度言う
「好きだよ。好きにきまってるじゃない」
「っ///」
その言葉に更に顔を赤くして、シンスケはそっぽを向く
その様子に首を傾げ、サラサは言う
「シンスケは?」
「は?」
逆に問われてシンスケは動揺した
それを知らずに彼女はニコッと笑ったまま問う
「シンスケは、わたしのこと好き?」
「〜〜っ///」
口をぱくぱくさせて、言葉が出てこないシンスケは、どうしようもないもどかしさと恥ずかしさでどうにかなりそうだった
無垢な彼女は自分の葛藤なんか露ほども知らないんだな、とシンスケは溜息をついた
「…好きだ、ばか」
「えへへ///シンスケ大好き」
「うるせーっ///」
やっとの事で言ったが、そっぽを向いて言うのがやっとだった
その言葉を聞いてサラサも照れたように笑って、シンスケに抱き着いた
焦って彼女を引き離そうと奮闘した結果、二人はバランスを崩してシロツメ草の絨毯に転がった
二人の目の前には雲一つない、青空が広がっている
「わたしたち…ずっと一緒だよね…?」
「あたりまえだろ…」
二人はどちらからともなく手を握った
「絶対、オレがサラサを守るから」
シロツメ草
「ん…」
いつの間に寝ちゃったんだろう…
そっか、本読んでたんだった…
そう思いながら目を開けると、なぜか目の前にシンスケの寝顔
何故この召使は私の隣で寝てるんだまったく…
鼻でも摘んでやろうかと思った時
ふわっとシロツメ草の香がした
ふと見るとシンスケの手にはシロツメ草の冠が握られていた
小さいときはよくやった気がする
何だか懐かしいのと、シンスケがこれを作ったのかと思うと笑えてきた
(もう一眠りしようかしら)
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ヘタレた高杉さんも大好きさ!仔高杉さん萌ぇ(殴)
2011*11*13
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