「…はぁ」
「真菜、溜息ウザイ」
あー、もう。今のすっごくイラッとした
なんだとこのエロリストが!
誰のせいで私がこんな所にいると思って…!
「それ、取ってくれ」
「はいはい」
晋助に指差された書類を手渡す
ん、と短く返事をして晋助はその書類に目をおとす
私が何をしているかというと、晋助の仕事のお手伝いをしてる
それも、貴重な、放課後に!
部活が無いのをいいことに!
私をこき使って!
帰りは送ってくれるらしいけど!
大体、この書類達は日頃からコツコツやっていればすぐに終わるんだ
一つ一つはたいしたことないんだから
なのに、コイツときたら半年分はためてる
とうとう理事長から催促されたらしい
てゆーか、催促されなきゃしない
なんで私は巻き込まれてるんだぁぁあ!
「真菜、コーヒー」
「…」
「…お前が手に持ってるのはオキシドールだ」
「あら、ほんと」
マジで飲ませてやろうか、コノヤロー
「お前が“なんでもゆうこと一生きく”って約束したんだろーが」
「だーかーらー、そんなの覚えてないってば!」
私が嫌々晋助のゆう事をきいていると、毎度晋助はそう言う
晋助いわく、私と晋助がまだ小さいとき
私は小学生で晋助は中学生のときの事−−−−
『晋助おにぃちゃん!真菜とあそんでっ』
『…じゃあ俺の言うこときく?』
『?』
『きくなら遊んでやる』
『うん、きくぅ』
『一生だぞ?』
『うんっ』
…と、いうことがあったらしい
私は全く覚えていないし、まだ小学生入ったばっかりの私に、その意味が理解できていたとは思えない
だからその約束は無効だと言っているのに…!
「早くコーヒー」
「…」
まぁ、私も逆らえないでいるのは事実なんだけどね…
逃げられない契約
(帰りに飯でも食うか)
(うんっ)
飴と鞭ってゆうか、餌付けされてるから逆らえない…のかな?(笑)
2012*02*05 執筆
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