短編 | ナノ
※龍妬様のサイトの時のオカリナ連載夢主・シキさんとコラボさせていただいております
とあるハイラルの森の奥にある大きな城には女性の執事と魔王が住んでいた
名前はシキとガノンドロフ
2人は7年前の世界でコキリの森で出会い共にして過ごして来た。だが彼の計画や企みを止めるべく、勇者であるリンクと一緒に旅をして2人で彼を止めることに成功する
そして今に至りシキとガノンドロフは平和に暮らしているそうだ
『後はこれをこうして…よし』
ガノンドロフが出掛けている中シキは城の掃除や彼の服の洗濯、魔物達の食事全て1人でこなしているためにとても大変
だが彼女はそれを嫌等と言わずに自ら笑顔でやり遂げるから周りの魔物達は尊敬しているらしい
しばらくして一段落したのか自分の部屋で休んでいるとなんだか廊下が騒がしい。何だろうと部屋を出ると魔物達が一部に群がっていた為にシキが駆け寄ると、そこにいたのは1人の女性だった
『…あの?』
恐る恐る声を掛けると女性は驚いたのかこちらに振り向く。シキは魔物達に各仕事に就くように言った後女性の元へ近寄りその場にしゃがみこむと、優しく微笑みながらまた声を掛ける
『貴女の名前は…?』
「…私はアヤメと申します。…その、まだ混乱してて…」
『なら私の部屋まで案内致しますよ』
ふふっと笑いながら優しく女性如く、アヤメの手を優しく握ると部屋まで案内する。そして部屋にある椅子に優しく座らせた後自分も椅子に座る
まだ状況が把握出来ていないのかアヤメは辺りを見渡している様子
そんなアヤメを落ち着かせようとシキはそっと淹れたての紅茶を差し出す
『良かったらどうぞ』
「あ、ありがとうございます」
差し出された紅茶を1口飲んだアヤメは美味しかったのか、先程の不安な表情から明るい表情へと変わった。そんな彼女にシキも思わず笑みがこぼれる
そんな2人は笑顔になっていたが本題に戻り、改めて聞いてみる
するとアヤメは書類等を纏めていたら自分の部屋に突如光が現れたそうな。その光に触れた途端光が増し、気が付くと廊下に居てシキと出会ったそうだ
「私にも突然の事でしたからびっくりしちゃって…」
『そうだったのですか…』
アヤメの話に最初はシキも驚いていた。だが嘘を付いているようには見えないしここはと思い信じる事に
シキも元はハイラルの住民では無く元の世界からこちらへ飛ばされた身であるからすんなりと信じる事が出来た
ガノンドロフが戻って来るまでまだ時間もあるしとシキはのんびりしながら一緒に元の世界に戻る方法を探すかなと紅茶を飲みながら窓の外を見る
「…あの、」
『大丈夫ですよ。私はアヤメさんの事、疑ったりしていませんから』
声を掛けてきたアヤメにふふっと笑って答えるシキ
それからアヤメも落ち着いたのかシキと一緒に紅茶を飲みながら対話もない話をしたり、一緒に料理も作ったりしていたら外はすっかり夜になっていた
そして
「あ、すっかり夜になっちゃいましたね」
『ですね、楽しい事をしていたら時間も過ぎてしまいますね』
窓の外を見てお互い顔を見合わせながら苦笑いする。そこへ玄関が騒がしいのに気付き行ってみるとそこにはハイラル城から戻って来たガノンドロフの姿があった
笑顔でお帰りなさいませと一言言うと彼はふんっと笑いながら優しくシキの頭を撫でる
2人の様子を見ていたアヤメはガノンドロフを見て
「…早く帰らないと元の世界のガノンさん、怒ってるだろうなぁ」
とがっくりと肩を落とした。ガノンドロフと話をしていたシキはアヤメを見て接したのかふふっと笑みを零した
今日は何だか賑やかな夜になりました。アヤメさんも心を開いてとても優しい方で良かったです byシキ
シキの日記にはそう書かれていたそうな
END
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