02 「つまり、中等部を攻撃しようとしたこの人がゴールドさんを見かけて、ヤバいと思って避難。そして避難して来たのが、ここってわけですよ」 ルビーが代わりにわかりやすく説明してくれる。 私の言い回しだとゴールドは理解出来ないと思うから助かった。 「ま、こいつは囮だろうけど」 「やったぜ! オレ大活躍じゃん!」 「ただ──」 「え?」 「自分の活動場所をほっぽって、危ない場所に突っ込んでいくのは良い判断とは言えないな」 私は片目を閉じて意地悪く言った。 フフ、冷や汗かいてる! ゴールドの面白い反応に思わず笑いが込み上げてくる。 「だから今日の夕飯なーし!」 「なにいぃぃぃぃぃぃ!!?」 私を含めた皆は大笑いした。 @ @ @ 私はポケスペ学園のエースが集まっている部活動、『ポケスペ団』に入っている。 このどこか厨臭さを思わせる名前はブルーが決めた。 ブルー曰く、「インパクトさえあればいいのよ!」……だそうだ。 活動内容は幅広い。 因みに、部活は掛け持ちOK。 私は助っ人として色々な種目をやってるけど。 あ、そういえばこの部は生徒会みたいかモノってブルー言ってたな。 なんでも、学園祭を主に動かすのも私達だとか。 @ @ @ 「今日の夕飯当番はレッドと柚実か……」 「何だよ。落胆した声で」 当番が書かれているホワイトボードを見て呟いたブルーに思わず反応してしまう。 「いやぁ、このペアで夕飯が食べられるモノを作れるのかしら、と思って」 まったく失礼極まり無かった。 ほとんどルビーやルビーのママに作ってもらったけど、料理は出来なくもないんだぞ! ──ポケスペ団は何時何が起こっても対処しやすい様に、学校の寮で暮らす。 当番はスロット制(ブルーがスロットを持って来たらしいが、一体どうやって……)。 後、私はここに入る前はルビーの家に居座ってた。 ルビーと同い年。ルビーとは義兄妹関係。 エレベーター式の学校だが……、それまでこの学校に入らなかったのは色々事情があるけど──。 「レッドはこの野菜を洗うだけで良いや」 「お、おう。……………洗剤で?」 「待て。野菜を洗剤で洗うバカが何処に居る!?」 あ、ここに居るのか。 「つか、今までで手伝って来た人の中で洗剤で野菜を洗うヤツを見たことあるか!?」 「自分の部屋で待ってろ、って皆言うから……」 「ソウダロウネ。よーし、私もそうしよう。レッド、HOUSE!」 「俺は犬か!?」 前へ次へ |