01



 
「この子、誰ったい」

 いきなり窓から出てきた女の人が蒼い瞳で私を真っ直ぐ見据える。

 顔には怒りの感情。

 でも、どちらかというと『怒っている』というより『威嚇』の様に感じるのは気のせいだろうか。気のせいという事にしよう。

「誰って……」

 ルビーがしれっとした様な顔をして、私をちらりと見てくる。

 きっと短い時間だったんだろうけど、私には不思議と長い時間かの様に思えた。私から女の人へ視線を移すルビーの紅い瞳を目で追える位。

 それはこの場の重たい雰囲気のせいかなんなのか。

 その私曰く長い時間を経てルビーが放ったたった漢字1文字はこの場をより一層凍りつかせた。


「妹」





to be continue...



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