02 「あ……、私、ルビーの妹で、ユミっていいます。兄が御世話になってます」 ユミはサファイアと最初に会った時の様にペコリ、と礼儀正しく頭を下げた。 「ルビーの妹ぉ? こんな可愛い子ちゃんがぁ?」 「ゴールド! あんた、うるさい!!」 「確かにこんなしっかりした子がルビーの妹ねぇ?」 「ブルーさん……。ルビーさんがしっかりしてないみたいですよ……」 「へー、バトル強いのか!?」 「バトルマニア……」 「(先輩!? 後輩!?)」 弾丸の様に会話が飛び交う。 ユミ人気だなぁ……。 そう思っていると、皆ユミに質問すべく迫っていた(興味の無い人以外)。 始めユミはあぅあぅと戸惑っていたが、ブルーさんがなんとかしてくれたみたいだ。 気がつくと、僕の周りにはサファイアだけがいた。 「ユミ人気だね」 「……」 ん? 「サファイア? どうしたの?」 「余計な事かもしれん。……ばってん、聞かんといけん思たと……」 「……うん」 「ユミちゃん……、ユミはあんたの妹じゃなかとね……」 すごく悲しそうで、申し訳なさそうな顔をして言うサファイア。 やっぱり、気付いたのか。 別にそんなに思い詰めた顔しなくて良いのに……。 「うん。血は……繋がってないよ。でも、僕は妹だと思ってる。……いつ、気付いたの」 「一応、最初からったい。……確かに性格は似とる。ばってん、目が……全然違ったと」 「目……?」 「ルビーの目はセンリさんに似とると。ばってん、ユミはママさんにも、センリさんにも似てなかと」 まぁ、確かに師匠にも僕は父さんに似てると言われるけど……。 本能的に苦虫を噛み潰した様な顔をしてしまう。 「なるほど、サファイアらしい判断だ」と言うと、「照れるったい!」と返ってきた。……別に誉めて無いんだけどなぁ。 「ユミは……、自分を過小評価し過ぎる所がある。サファイアだったら、ユミの性格を変えられるかもしれない」 そう、真剣な顔で言うとサファイアは驚いた様に僕を見る。 「だから、ユミと仲良くしてあげてくれ」 僕が頭を下げると、サファイアはより一層驚いた顔をした。 「………そげにルビーはユミを大切にしとるとね。……分かったったい。ルビーの大切な人はあたしの大切な人やけん。勿論、ルビーが関係なくてもあたしはユミと仲良くする。ユミは良い子やけん!!」 「……ありがとう」 to be continue... |