01


 
 
サファイアside

「よし……!」
「準備終わったのかい?」
「うん!!」

 爛々と笑って返事をする。

 まさか、ルビーの家に泊まるとは思わなかった。

 可愛いユミちゃんと喋れるのはとても嬉しい。

 ……だが、

「父ちゃん……」
「ん?」
「ルビーの家に、……妹っておると?」
「妹? ……あ、あぁ! ユミちゃんか!! とても可愛い子だよ!!」
「……そうとか。──じゃ、行って来るったい!」

 ※ ※ ※ 

「よっ、と! ルビー! ユミちゃん! 来たとー……よ?」
「大体、君は自分勝手で!」
「それはルビーもでしょう!?」
「僕は君ほどじゃないよ!」
「どうすればそうゆう考えになるの!?」

 な、なんで、二人はケンカしているのだろう……?

 あたしもルビーと喧嘩してるとああ見えるんだろうか……。

 ……あまり喧嘩しない様にしよう。うん。

「ル、ルビー? ユミ?」
『何!!?』
「ひ、ひぃ!?」

 す、凄い気迫だ……。

 自然と体がカタカタと震えだす。

 こんな怖気を感じたのはホウエンの大災害以来か──。

『あ……、サファイア(さん)』
「すまんち!! 邪魔して!」
「? 邪魔? あ、私の部屋こっちだよー」

 よ、良かった。

 喧嘩は収ま──。

「あ、お兄ちゃんはお母さんの手伝いしてきて」
「うん、わかったよ」

 ──って無かった。

 二人の間だから火花が見える(気がする)……!!

「サファイアさん、今日は御馳走ですよー」
「え? あ、あぁ、そうち……?」

 かと思えばあたしに可愛らしい笑顔を見せてくる。

 逆に怖い……!!



.



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -