8 | ナノ
 



「汰狼」

2人の視線に居たたまれなくなってきた頃に雅兎が呼ぶ声に反応して少し顔を振り向かせた。
肩越しに見えたその先には見せ付けるように自分のデッカイちんこ擦ってる雅兎の姿が。

「淫乱汰狼は俺のデッカイちんぽが欲しいよなぁ?でもよぉ、俺はそんなザーメンで汚れたけつまんこに突っ込む気はねぇんだよな」

じゃあどうしろって言うんだ!とか言わねぇ。
付き合ってからそこそこ経ってるし多少はこいつの事を理解してるつもりだ。
だから俺の直感が言ってる。
嫌な予感しかしねぇと。

「汰狼、欲しいんなら自分で掻き出せよ」

ほら、嫌な予感的中。
2人に見られてる中自分で尻穴のザーメン掻き出せって!?
憤死すんぞっ!
でも、さっき見せ付けられた雅兎のちんこが頭に過る。
雅兎に仕込まれた体が雅兎を求めない訳ない。
仕込まれたからだ。決して俺が淫乱だからとかじゃねぇ。


「んっ、う…ぁっう…」

前から右手を伸ばして自分の尻穴を軽く撫でる。
うわー…なんかひくついてるし。
もうどうにでもなれ…!
泣きたい気持ちを抑え意を決して指先で縁を軽く引っ張ったらこぽって音を立てて中に注がれた獅希のザーメンが溢れ出てくる。
そんなに沢山の量が一気に溢れてくる訳じゃねぇけど今は尻の中とか入口が敏感になってるからその感覚に身震いする。
まだ中に指を入れずに縁を撫で回し、収縮を繰り返す入口から自然とザーメンを吐き出すのを待っていた。

「厭らしい光景だな」

「おい汰狼。ちゃんと掻き出せよ。残ってたらもう突っ込んでやらねぇからな」

思わず入口を撫でてた手の動きが止まった。
獅希の呟きをスルーして雅兎の言葉だけが耳に届く。
もう突っ込まねぇとか困る。
それはもう俺とはヤらねぇって事で。
俺とヤらねぇって事はこの性欲魔人は確実に他の奴で満たそうとするに決まってる。
ちょっと前までのように夜遊び回るに違いない。
そんなのは嫌だ。
不釣り合いだの何だの言われようとも雅兎の恋人は俺なんだ。
他の奴とヤッてほしくねぇって思うのは普通だろ。
……雅兎にはその普通が通用しねぇみたいだけど。
一旦緊張を解そうとゆっくりと息を吐き出して中指の腹部で入口を拡げるように撫でてから指を少しずつ中に押し込んでく。









「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -