どうぞ嫌ってください。
どんなに愛していようと。誰よりも好きだろうと。 彼女は彼のモノだから。
「……君!……サンジ君ってば!」
「え?あ、ああ、ナミさん」
「さっきからぼーっとしてるけど、調子でも悪いの?」
ナミさんが心配そうにこっちを見てる。
「いや……別に。俺の心配までしてくれ るなんてナミさんたら相変わらずお優しい。」
うわべだけの言葉を並べていつも通り誤魔化す。 別に?そんなわけない。心はいつも不調だよ。君のおかげ で。
「そう……?昨日船番サンジ君だったし、疲れてるんじゃないかと思って。少し休んでも良いのよ?無理はしないでね。」
良かった。いつものナミさんで。 昨日ナミさんが泣いてたから。今日大丈夫かなって心 配だったんだ。
でも、おれは何も彼女のために出来ないから。見てるだけしか出来ないから。いくらあいつのせいで彼女が苦しもうと、それは俺にはどうしようもないこと。 だってあいつは絶対にナミさんを離さない。
それに。彼女はあいつのためにと尽くすから。だから、おれはこの悲劇の物語には登場しなくていい 存在なんだ。
こんなに好きでも伝わらないし、伝えられなくて。
いっそ君が俺を嫌いだと突き放してくれたら、どんなに楽になれるだろうか。
…あとがき…
掲示板時代のが出てきたので投下。短いし書いた本人もわけがわかってません。
題名はこちらのサイト様から
⇒ラガーフリークは独りきり
更新(27/01/12)