May I trust Santa Claus ?
☆★夫婦篇☆★
☆★夫婦篇☆★
子供たちが寝静まったクリスマスイブの深夜。沖田家のリビングには、張り切ってご馳走を作り(そして食べまくり)疲れたのか転た寝を始めてしまった神楽の姿があった。
「軽く30人分はあったはずなんだが……相変わらず、細ェのにブラックホールみてーな胃袋だよなァ」
神楽に似たのか。子供たちも、普通に比べれば遥かに食べる量は多い。自分に似てきた息子までもがかなりの勢いで目の前の大皿をあっという間にたいらげる姿を見て、正直総悟は我が目を疑ってしまったくらいだ。
「見た目も性格も俺ソックリになってきた、なんて言ってたが。やっぱ、神楽の血も引いてんだよなァ、当たり前だけど」
娘の総楽の方は、反対に神楽に似ていて。口調もたまに真似していたりするのを聴くと、かなり微笑ましい。ただ、髪と目の色は父親である総悟のそれで、やはり血の繋がりを感じさせる。
そんな子供たちは、大分前に夢の中だ。ついにサンタクロースの正体を知ってしまった息子が、早々に眠くなってしまった娘を寝かしつけに去り。今日はついでだから、とそのまま一緒の布団で眠ったらしい。様子を見に行った神楽から訊いたことだが。
「ひとまず……洗い物でもしとくか」
腕捲りをして立ち上がると、自分に半分寄りかかって眠っていた神楽が弾みで動いてしまう。そのまま横抱きにすると総悟は神楽をソファーに寝かせ、慣れた手つきで食器類を片付け始めた。
カチャカチャ、食器の音と。ジャージャー、水の流れる音。やがて、蛇口を捻って止める音がし、総悟はタオルで手を拭いてソファーで眠る神楽に目線を送った。
「よーく寝てんなァ」
神楽を見つめるその眼は優しく、口元にも笑みが浮かんでいる。
「ん……そ、ーご?」
「おぅ。目ェ覚めたか?」
「ん、いつの間にか寝ちゃったアルナ。片付けさせちゃってごめんアル」
ソファーからゆっくり起き上がった神楽は小さく伸びをして、歩いてきた総悟に甘えるように抱きついた。
「何でィ、まだ寝惚けてんのか?」
「何年私のダンナやってるアルか。イチャイチャしたいだけなんだから、察しろヨ」
夫婦になっても、相変わらずツンデレのツン度合いが大きい神楽に振り回されっぱなしで。突然のデレ攻撃に、ひとまず防戦一方だ。
「ね、チューしてヨ」
「ん……」
チュッ、チュッと。リップ音を立てながら、総悟は神楽に啄むようなキスを繰り返す。当然、それで終わるはずもなく──。
「なァ、このままヤッちまってもいい?」
「バカッ。ここ(リビング)じゃ、子供たちに聴こえるかもしれないダロ!」
「えー。そこはホレ、神楽さんが声を抑えるってことで?」
「ふぁっ!? やっ……盛り過ぎネ! ちょっと待って、ンッ、ひぁっ!?」
「待てるかっての。簡単に俺のエロスイッチ入れたのはてめーの方なんだからなァ」
私が悪いのかヨ! と暴れる神楽の口唇を、ネットリとした舌使いで塞ぎ。瞬く間に、官能の虜にしてしまう。
「そー、ご。ここ、じゃダメ、って……ンッ、ぁあーっっ!」
「確かに、そんな遠慮なしに喘ぎまくってちゃ、あいつらが起きちまうかもなァ」
口ではそう言いながらも、総悟の指は神楽の躯を好き放題に這い回り、迷うことなく弱いポイントをついていく。
「……神楽」
「んっ、なっ、何ヨ?」
「このまま、風呂行くか」
「んなっ!? ちょっ、確かにまだ入ってないけどっっ」
「ゆーっくり、温まんねェとな。隅から隅まで綺麗に洗ってやるよ」
「〜〜〜〜このドSッ!!」
明るいところでの行為を好まない神楽を、まんまと抱き上げて歩き始める総悟の脳内は、既にこれからどんなプレイで悦ばせようかということしかなく。
「こんなドスケベサンタ、呼んだ覚えはないネ!」
「なーに言ってんでィ。躯は正直に悦んでんのになァ」
毎度のエロオチで捻りがないですね。スミマセン…麻岡の頭は総悟と一緒でピンクに染まってます(笑)
せっかく本誌でカッコいい総悟(う○こ合戦もしてたけど)展開なのにねぇ( ̄▽ ̄;)
'12/12/24 written * '12/12/25 up