gto (彼はその日僕を置き去りにした)3



「宇佐美くん!捻挫大丈夫だった?!」

教室に着くなりつぐみちゃんに心配された

「大丈夫だよ、湿布したし」
「でも昨日から保健室の先生出張って聞いたけど…」
「結城くんにやってもらったんだ!」
「え、結城くん?!」






数時間前…

ガラガラガラッ
ゆっくりとベッドのカーテンが開かれた
宮地さんかと思ったけど現れたのは別の人

「結城…」


「この前さ宮地が言ってたんだけど、体育の時間はいつも保健室にいるらしいよ」

森野くんたちが話していたことを思い出した
あの言ってたことは事実だったんだ。

『…湿布はその棚の二段目に入ってるよ』
「あ…ありがとう」

初めて結城くんの声をきいた
そのことにびっくりする僕ら

その反対にテキパキと準備する結城くん

「あ、あのさ…」
『湿布』
「あ、ごめん。」

それから桐谷くんから湿布を受け取って見せてと僕の足首に触れる
まつ毛が長い…
じーっと見つめていたのがばれたのか穴が開くと冗談を言われた
結城くんでも冗談を言うんだ

『できた』

気づけば足首にまかれてる包帯

「わぁ…」
「慣れてるな」
「ありがとう、結城くん!」
『…軽い捻挫だけど無理したらひどくなるから気を付けて』



「ってことがあったんだ!」
「そうなんだ!いつも無反応とかだからちょっと怖いって思ってたんだけどいい人なんだね!!」
「いい人だよ!結城くんは!」
「でも今結構な噂たってるよー?ドラッグやってるとか!」
「楠見さん…」
「何考えてるのかわかんないからその噂は確かなのか「結城くん…」…ナイスタイミング…」

噂の話をしていた中、保健室から帰ってきた結城くんがいた

「わたしたちはドラッグなんてやりませーーーん!!!」

そう叫びながら走り去っていった二人
教室に嫌な空気が流れた

この感じ僕は知っている
ヒソヒソとみんなが話し始める
結城くんはそんなことする人じゃないのに
なんで、なんでそうやって外からしか見ないんだ

「授業始めんぞー…どうしたみんな?」

そんな嫌な感じの教室に鬼塚先生が入ってきた

ことの訳を聞いた鬼塚先生は次の時間結城くんを呼び出した。


20150728


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