色に遠ざかる空 サンプル




※来神設定、臨也強姦話







「や…っ」
固く閉じた後孔は、添わされた静雄の指を跳ねのけるかのようにして締まる。その慎ましさを面白そうに嘲笑った静雄は、それでも強引に人差し指を差し込もうとした。
「…っ、あ…ぅ、痛い…っ」
「誰にも使ったことねぇのかぁ?」
「…当たり、前でしょ…!?」
グイグイと指先で弄られるが、容易に迎え入れることができるはずがない。わかっていてやっているのならば、性根が悪すぎる。
「面倒だな」
一向に解れる兆しを見せないことに静雄は焦れたようだった。当たり前だ、こんなところ、普通はセックスになんて使わないのだから。それに、ローションのような潤滑剤さえない状態では無謀だ。
静雄は忌々しげに舌打ちすると、今度は自らのズボンの前を寛げ始める。ファスナーが下げられる音に、臨也は今度こそ血の気が引いてくる。まさか、そんな、本当に実行に移すだなんて信じ難いことで。
本当に理解しているのだろうか。今から、静雄は誰を抱こうとしているのか、ということを。
「まあ、ぶっ壊れたっていいよな。…手前はどうせ死ぬんだからよ」
夕日が傾いたせいだろうか、静雄の顔に影が差す。獰猛なその顔つきを臨也が見ることがなかったのは救いだろうか。
取り出された静雄の性器は、すでに屹立していた。きっと、臨也を犯す、それだけで興奮しているせいだろう。仇敵相手に勃起するだなんて、本当に何を考えているのだろう。それでも、その肉棒は間違いなく臨也を貶め、そして辱めるものだった。
「あ…」
切っ先が硬く閉じたままの後孔へと宛がわれ、臨也は掠れた声音しか上げられなかった。恥辱と恐怖に竦んだ身体は臨也の命令になど聞く耳をもたず、ただただ、静雄の前に屈するかのように最後の瞬間を待つだけだった。
「入るぜ…?」
「ぐ、ひ…ぃっ」
無理やりに先端を含まされたところで、情けなくも悲鳴に似た声音が漏れた。これでは、静雄を喜ばせるだけにしかならないのに。
案の定、気をよくしたのだろう、静雄が小さく笑ったのがわかった。そして、一気に自重をかけてきたから。
「…っ、…あっ、ひぃぁああああっ」
ヒュッと喉が鳴ったのは一瞬のこと。後孔が限界を超えて割り開かれるその衝撃に、臨也は零れ落ちんばかりに瞳を見開いて絶叫した。
「あああ…っ、はぁ…っ、は…っ、…ぁ」
目の前がチカチカと火花が飛んでいるかのようで、何も見えない。それに身体中が心臓になったみたいにドクドクと煩い。満足に息も出来なくて、みっともなく口をパクパクとさせたままだ。
「く…っ」
静雄が小さく呻いたような気がしたが、構ってなどいられなかった。
とにかく、痛い。痛いなんてものではない。身体が真っ二つに裂かれるかのような、そんな壮絶な痛みだ。それでも、あろうことか後孔は静雄の全てを受け入れてしまったようだった。
「…は、あ、んぐ…っ、ひ、はっ…っ」
肉棒をねじ込まれた衝撃で、吐息は途切れがちのものとなり。紡ぎ出したい声音は形にならない。ボロボロと頬を伝うのは涙だ。人前で、それも静雄の前で涙を零すだなんて、惨めだった。
「はは…っ、ちゃんと飲みこんでやがる」
「ひ…っ」
静雄が確かめるかのように、後孔の入り口をグルリと指先でなぞる。臨也は、むず痒いようなその刺激に背をしならせるのだけれど、応えるかのように後孔が収縮するのだから悔しくて唇を噛みしめた。
「…なあ、臨也?」
「……」
苦しげな吐息を吐きだしながら、当然のように無視した。正確には、応える余裕なんてなかった。静雄に犯されているという現実を受け入れたくなんてなかったから。
「おい」
「ぐ…ぁっ」
ズン、と奥まで腰を埋められ、噛みしめていた唇が戦慄いた。痛い、とにかく痛くて、堪らない。身体の奥底で、熱い静雄自身が蠢いているのが気持ち悪い。拒絶を繰り返しても、静雄はますます腰を埋めてくる。この身に、大嫌いな静雄を、化け物を受け入れているだなんて、考えるだけで吐き気がした。
「くうっ…、い…っ、た…ぁ、っ」
静雄は強引に自らへと意識を向けさせておいて、更に臨也の髪を掴んで上向かせる。そして、覆い被さってきた静雄は臨也の耳元で殊更ゆっくりと囁く。
「痛いか…?」
「う…っ」
このまま首をもがれてしまうかもしれない。全身から脂汗が分泌される。
「あ…っ、うあ…っ、ひっ」
腰を荒々しくぶつけながら、中を思う存分蹂躙される。激しく収縮する内部は、静雄を追いかえそうと必死だったが、それすらも凌駕する抽挿の速さに、臨也は眦に涙を浮かべて喘いだ。
「ぐ…、ん、…ぁ、い、た、…い、はぁ、い…たぁ…っ」
痛みに呻き続ける臨也を、静雄はただ静かに冷笑して。
「いい機会だからよぉ…。痛みを学習してから死ね」








To be continued...




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