無題












この世界が終わりを告げるとしたら、
俺はその時何を望むのだろう・・・。




生徒会長×生徒会副会長
(NL表現あり)






始まりはなんて事はない、俺達の幼稚園が同じで、母親同士が知り合いになり共通の話題で意気投合、そのままの流れで俺達は幼なじみになり、今こうして同じ高校の生徒会役員を一緒に行っている。周りからおしどり夫婦なんて言われるが、同じ男同士。たまったもんじゃない。お互い普通に異性と恋愛をして現在も恋人がいる。それなのになぜそんな事を言われるのか・・・。
まぁ男子校だから仕方ないと言ってしまえばそれまでだけど。















ーーーそれなのに、


「ねぇゆう君、そろそろ別れよっか」

「・・・・は?」



今までなんの問題もなく過ごしてきたと思っていたのに、彼女のこの一言。




























「俺フられた」

生徒会室で冒頭で話した幼なじみに昨日の出来事を伝えた。
デスクに向かい仕事をしている彼は、話しを聞いていたのか反応を示さず仕事を続けていた。

正直その反応にホッとした。
彼にとって俺の恋愛事情なんてどうでもいい事。変に慰められるよりいつもの日常の一コマだというかんじで有難かった。

パソコンのキーボードを打つ音がする中俺も自分の仕事を始める。
時折仕事のことを話す以外そのままパソコンへと集中する。







「ねぇ一つ聞いていい?」

生徒会業務が終わり帰り支度をする幼馴染に問いかける。今まで何かあると相談にのってもらって来たわけだけど、こいつのアドバイスは的確だから正直助かっている。

「‥‥何だよ」

目線をこちらに向けず返答を返す幼馴染。


「俺って女運ないと思う?」

「は?」

急に何言ってんだこいつ、という顔で俺を見てくる。
それもそうだろう、俺でさえ何て無粋な事を聞いてるんだと思うくらいだ。

「いや、だってさ、今まで付き合ってきた子達みんなに俺フられてんだよ?それなのにお前はずっと同じ子と付き合ってって、それって何?やっぱり俺に何か問題でもあるわけ?」

「別にお前自身に問題なんかねぇよ。あと、俺彼女いねぇけど」

「は?」

俺自身に問題ないって・・・・。
てか、
「彼女いないって!ゆきちゃんは?!」

「彼女なんて言ってねぇだろ」

呆れ顔で言ってくるこいつ。
は、何?

「もしかして・・・・、」

「セフレ」

ああ、幼馴染よ。
お前の口からそれを聞きたくなかった。

「なんでまた、」

「‥俺好きな奴いるって言ったのにあいつがそれでもって言ったから」

「なんて贅沢な」

こいつに好きな人がいるということよりも、こいつの贅沢さが恨めしくなった。
ああ、なんて小さい男なんだ俺。だから女の子達にフられてきたのか。
そう考えたら、こいつのさっきの慰めが余計惨めに感じた。


「ていうか、お前モテんだからその好きな子に告っても余裕で付き合えんじゃないの」

みっともないやっかみだって分かってる。
でもやっぱり失恋ってものはいつ味わっても良いものではない。
さっきは大丈夫かもなんて思ったけど、こいつとの差見せつけられたら収まっていたものが爆発しそうになった。
いつも一緒だったけど、こいつとのこの差が痛い。

「無理、だろうな」


だからこそ出てきたこいつの否定の言葉が今の俺には耐えられなかった。
気が付いたら俺は、幼馴染の顔を思いっきり殴っていた。


「なんなんだよっ!いつもいつも澄ました顔して、」

俺に殴られてもなお、平然とした顔でいるこいつが、僅かに眉を寄せているのがぼやけた眼に見えた。



「お前が好きだ」



幼馴染に言われた言葉が突然過ぎて頭がついていかなかった。


「俺は、ずっとお前が好きだった」












頭はフリーズ状態で涙を流し続ける俺を強く抱きしめる幼馴染。






――――なにがなんだか、今の俺には分からない。







fin.




副会長さん、私にもなぜこうなってしまったのか分かりません。
なにこのグダグダ。

もう何にも言えません。
しかも冒頭に本編なんにも関係ないわ笑






 
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