俺だけを・・・




どれだけ愛を囁いて、どれだけ身を挺しても、君は振り向いてくれさえしないんだね。



生徒会長×生徒会副会長
非王道・Rー18






「なんでこんなにあの子の事を愛してるのに振り向いてもらえないの?」

「んなの俺が知るわけねぇだろ」

「志紀はいいよね。あの子に気に入られてるんだから。その素っ気ない態度も計算なの?」

「バカか、そんな訳ねぇだろ」

「だってあの子は俺がこんなに好きだって言っても見向きもしないで、志紀ばかり見てるんだよ?
ノーマルとか言って君を見てる。これじゃ俺すっごい惨めじゃん」

「それこそ俺の知ったこっちゃねえよ。俺があんなキモイやつの事好きになるわけねぇだろ」

「キモイとか言うなよ。見た目なんてどうでも良いんだよ。あの子はすごく優しくて、俺自身を見てくれてるんだから。他の子達は俺の外見ばっかり。そういうの本当うんざりなんだよ」

「あーそうかよ。でもだから何だよ。俺にこそ関係ねぇだろ。今の話聞いてりゃ奴は俺に気があって、お前は奴に気がある。だからどうした。」

「分かってるよ、これが只の八つ当たりだって。でも、初めてこんなに人を好きになったんだ。志紀にはきっと分からないよ。こんな俺の気持ち」

「・・・んなの何でお前に決めつけられなきゃいけねぇんだよ」

「本当に好きな人がいたら、少しでも俺の気持ちに共感するだろ」

「押し付けがましい。俺だって好きな奴くらいいんだよ。でもお前みたいには思わない。相手が誰を好きであろうとも振り向かせるだけだ」

「そんな強引なやり方で誰が振り向くって言うの」

「・・・・実践してみるか、強引に」

「別に、好きにすれば。俺はお勧めしないけどね。そんなやり方」

「言ったな」

そう志紀が言ったと思ったら、急に肩を掴まれ後ろを向かされると志紀の顔が目の前にあって、驚く間もなく唇に押し付けられた志紀のそれ。何が何だか分からなくて、兎に角志紀から離れようと志紀の肩を押すもびくともしなくて、逆に手首を掴まれて、後ろのソファに押し倒された。


「…っ、」
舌を強引にねじ込められ、絡められた俺の舌を甘噛みしたり吸われたり、1人パニック状態だ。
だってそうだろう、今までの話しを纏めると志紀は俺を好きだって事になる。
今までそんな素振り見せたことのない彼が、だ。もしかしたら只単にからかわれているだけかもしれあい。現に彼の手は俺の制服のボタンを外し、器用に片手でベルトとチャックをずらし、スラックスを下げさせ(俺の腰を上げさせて)ボクサーパンツの上から俺自身を撫で回している。

「・・ば、志紀っ」

唇が離れたと思ったら今度は首筋から胸へと唇を滑らせている。片手は俺の両手首を頭上で纏め、もう片方の手で俺自身を愛撫する。声を出さないように口を押さえたいのに、志紀に封じられていてどうすることも出来ない。


「…っあぁ、な…んで」

「言っただろ。俺は俺のやり方で振り向かせるって。」

「ぃ…ぁぁ、」

「好きだ、愛してる。あんな奴じゃなくて俺だけを見ろよ。あいつなんかより俺の方がお前を見てる。ずっと、お前があいつに出会う前から好きなんだよ、昴」

「…ぁぁ、っく、イ…っ」

「すばる、愛してる」

志紀のその言葉と同時に速まる愛撫。
俺は為すすべもなく自身の欲を吐き出した。



俺が好きなのはあの子で、あの子が好きなのは志紀で、志紀が好きなのは俺。
頭の中がぐるぐる回る。




こんな志紀の目、初めて見たかも。











そう言えば、誰かがこんな事言ってたっけ。



『愛するよりも愛される方が幸せだ』って。



end.


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王道が好きな副会長。
そんな副会長を出逢ったときから好きな会長。



結局どうなったのか、私も続きがしりたいですな。


 
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