リレー小説 FTサイト管理人四人によるリレー小説 |
03 「あい!どうしたのグレイ?」 目の覚めるようなその青い色の猫は事もなげに言葉を話していた 改めて辺りをキョロキョロと見回してみても見たことの無い風景、変な服をきた級友たち、言葉を喋る青猫 どうみても覚えが無い。自分の頭の打ちどころが悪かったのだろうか 自問自答していると突然と腕を取られ首筋に暖かい息がかかった 「なんかいつもと違う匂いがする・・・」 「は!?」 犬のように鼻を動かし首筋の匂いを嗅ぐそいつは幼馴染のナツ。いつものアイツならばいくらなんでもこんな事はしてこない筈。 驚愕とともに身体が硬直して固まっていると、ナツの動かしていた鼻が突如止まり、ある一点を凝視している 「・・・ん?」 「どうしたナツ?」 女剣士の恰好をしたエルザは訝しげにナツとグレイを交互に見つめた ナツはグレイの額を見つめながら首を捻っている 「なんか・・・この傷、薄くなってねーか?」 ナツのこの一言でナツの左と右にエルザ、ルーシィが並び一斉にグレイの額を見つめた 「そうねぇ、もう少し傷跡が濃かった気がするけど・・・」とルーシィ 「ふむ。」とエルザ 「ん〜〜、まっいっか。それより早く行こうぜー」とナツ 「って、あんたがこの話、ふったんでしょ!!」 ルーシィが小気味よい突っ込みをし、既にその場から離れつつあるナツを追うと腕組みをしながらエルザ、羽を広げたハッピーが連れだって歩き出す。 とりあえず、コイツらのあとを続けばといいのかとグレイも歩きながらある事に気付いた またもや開いた口が塞がらないとはこういう事を言うのかもしれない そう、青いだけでも常識の範囲外で有るはずなのにあろうことか羽が生えて飛んでいるのだ (ハッピー・・・・お前、どんだけ進化してんだ・・・) どうやら、このことは今目の前にいる奴らには当たり前のようであり、自分がおかしいのかもしれない。 当たり前の事が当たり前じゃない。自分の常識が覆されたこの目の前の光景は先日、担任が言っていた言葉ゲシュタルト逆襲だか崩落だかなのか それとも意識の中の変革か?いや、何かの陰謀か?現実逃避という名の幻なのか 現実逃避することなんかあったっけなどと考えながら先日あったことを思い出していた 昨年、エルザとともに卒業したロキ先輩。明るい橙色の髪をしたあの人はナツとはまた違った友人の一人だった 何かと面倒見のいい先輩で女どもにもすっげー人気があった。その先輩と二人でカラオケに行った日・・・ 思い出しただけでも顔が火照る 考えながらアイツらの後についていくしかない自分を歯痒い思いでいるといつしか街の中を歩いていた そこは石畳の道でいつの間にか太陽が西だと思われる方向に傾きつつある(ここでは東西南北という概念が無いのかもしれないが)等と思いながら夕方の活気ある街中を通り抜けて行く そしていつしか目の前にどでかい建物がそびえ建っていた 目の前の紋章と思しきものには覚えがある そう、ナツ、エルザ、ルーシィそれぞれの肌に直に貼られていたマークと一緒だ そして、その建物の中へ一歩踏み込んだ - - - - - - - - - - 2012.09.07 RIU. |
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