意味を失った言葉と自覚






「初めまして、苗字さん!」


いつからだろう、彼を知ったのは


「名前!今度デートしないッスか?」

「初デートッスね」


いつからだろう、彼を好きになったのは


「名前〜、笠松さんが酷いんスよ〜!」


いつからだろう、彼さえ居ればと思ったのは


「ごめん、撮影入ったから」

「今日用事入っちゃったんスよ」


いつからだろう、彼が私から離れていったのは

そう思い始めたのは、いつだっけ?




「・・・・・・名前?」

「(ハッ)・・・ごめん、なんだっけ?」

「ボーっとしてるけど大丈夫ッスか?」

「うん、大丈夫だよ」

でなんだっけと聞くとけど言うことは何となく分かってたりする。


「今日も用事あるんで一緒帰れないッス」


やっぱり。
どうせ用事は女の子と遊ぶことなんでしょ、浮気者!と頭の中で罵倒しても言葉には出来ない私

分かったとだけ返事を聞いたら涼太は帰って行った

素っ気ないあの態度、本当にいつから私たちはこうなったのかな・・・・・・

まるであんたは遊びなんスよとでも言うような目つきに口調


ずっとあの甘い関係が続くって信じてたのに、



意味を失った言葉と自覚
(都合よく映されてた錯覚)



筆記〜20120822




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