槿花一日。









「シアン、」

「はい、何でしょうかシャインさん。」


とある比較的平和な昼過ぎのことです。電電虫での会話を終えたシャインさんが僕を呼びました。


「大佐何処に行った??」


ヒナちゃんにお呼び出しがかかったのだとシャインさんは言います。しかしながら数分前にヒナちゃんは休憩に行くと言って出て行ったばかりです。そう遠くには行っていないにしろ本部に広さは尋常じゃありません。


「さぁ、分からないですねぇ。」

「だよなぁ、」


そう言ってシャインさんは僕の机をチラッと見て、溜息をつきながら頭を掻きました。


「仕方ねぇな。俺がその書類代わりにやっとくから大佐探して来てくれ。」


そう言って僕の抱える資料を横取りして「ほら行け。」と顎で扉を指します。


「え、でも何処に行ったかなんて見当も付かないですよ??」


と、言い返せば、


「大丈夫だ、お前なら、いや、お前にしか大佐は見つけられねぇ。」


と、親指を立てられました。なんだかシャインさん良い笑顔。


「わかりました。でも結果に期待しないでくださいね??」


とりあえず、探しに行くことにしました。



Ж




「なんなら俺らも探しに行きましょうか??」


シャイン軍曹に言われシアン軍曹が大佐を探しに行った後、そう申し出てみた。


「あぁ、その必要はねぇよジャンゴ。直に帰ってくる。」


軍曹はそう言うと少し笑った。


「あいつにゃ、大佐センサー付いてるからな。」

「センサーですか??」


訝しげな顔をして兄弟が軍曹に尋ねた。


「あぁ、何か知らねぇけどなんとなく大佐の場所分かっちまうんだよあいつ。」

「「何それ凄ぇ。」」

「ちなみにセンサーの位置はあのアホ毛だって噂だ。」


ケタケタと笑い飛ばした軍曹は、「良いから仕事に戻れ。」と促した。その後5分もしない内に大佐を連れたシアン軍曹が戻ってきたもんだからセンサーはどうも本物らしい。




大佐センサー

(アホ毛握ったら大佐探せなくなったりして。)
(いや、それは……さすがに、)
(何の話ですか??)
(((いいえ何でも。)))






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