槿花一日。








※男主です











俺の彼女は綺麗です。もの凄い綺麗です。美人です。綺麗過ぎてちょっとムラムラす…、

あぁ、余計なこと言ったらサンジにオロされそうだ。や、でも、綺麗過ぎてクラクラしそうで辛いです。


「ごめんなさい。遅くなっちゃったわね。」


今日はそんな彼女、ロビンとデートです。んなことばれたらサンジに船から出して貰えないから別々に船を出て公園で待ち合わせた訳だが、振り向いた先に大胆不敵なVネックのロビンさん。思わず吹き出しそうになるのを抑えて、今日サングラス掛けて来た俺本当にグッジョブなんて心の中でガッツポーズ。

だって視線がどこ見てるかわかりにくいだろ??ちらりと見える谷間に即刻KOされてしまいそうな勢いだ。


「どうかしたの??何か付いてるかしら。」


呆然とする俺を見て、不思議そうな顔をしたロビンが首を傾げる。悲しいかな、話を聞く振りをしながらベストな角度を探して姿勢が良くなる俺。バカバカしいと思うか知れないが、結構大事ってか男のロマンだほっといてくれ!!


「いや、何もついてないよ??」


そう、言い返す俺を見てクスクスと笑うロビン。笑顔も眩しいぜ憎いぜこのやろう。うん、サングラスの奥の視線にゃ気づかれてねぇ。大丈夫だ。


「それでどこに行くのかしら??」

「へ??あ、あぁそうだなぁ、とりあえず喫茶店にでも行くか??」

「じゃあ行きましょうか??」


そう言って歩き出すロビン。あ、そりゃないぜ!!姿勢変えちゃせっかくキープした位置が台なしじゃないか!!なんて言う訳にもいかず仕方なくまた新たに模索しながら歩いてく。


「そこのさ、カフェが有名らしいんだ。ブレンドコーヒーが旨いらしい。」


本来は普通にデートする予定だったからな、下調べはバッチリさ!!ついでに夜の計画までバッチリさ!!


「そうなの、楽しみね。入りましょうか。」


フワリと柔らかく微笑みかけてくれるロビン。掴みはオッケー問題ない。が、顔に向いていた俺の視線は再び胸元に下りる。チラ見せするくらいならいっそ谷間を見せてくれよ!!等と言えるはずもなく、話を合わせつつベストポジションを探す。痛っ、今首がグキッていった。



Ж




ちなみにカフェは洒落たウッドデッキのある海に面した店。若いカップルに人気があるのだと雑誌に書いてあったのだ。


「あら、本当美味しいわね。ブレンドコーヒー。」

「だろ??」


少し並んではいたもののどうにか落ち着いて、注文の品もやって来て評判は上々。グッジョブ俺。

嬉しそうなロビンは頬杖ついてコーヒー飲むのに少し前屈みに。ストローくわえたところも色気満点で、俺のハートにスーパークリティカルヒット。なんて鼻の下を伸ばしていたら、


「……………それで、こうなってしまったのだけれど、」

「おー。」

「まぁ、どうにかして、」

「おー。」

「貴方、私の話聞いてないんじゃないかしら。」

「おー。………おぉ!?違うぞ聞いてる聞いてる!!」


勢いで返事をし過ぎてロビンが首を傾げた。あ、俺のベストポジションが………!!なんて思った途端視界が明るくなった。


「今、どこ見てたのかしら。」


横を見ると、肩から俺のじゃない腕が生えていてサングラスを持っていた。ニコッと微笑むロビンに思わず唾を飲んだ。


「さ、私は飲み終わったから行きましょうか??」


サングラスを自分の方に放り投げてロビンはそれを頭に付けた。


「え、えぇっ早っ、ちょ、待っ、ロビィィン!!」


旨い筈のコーヒーを味わう間もなく、一気飲みして、慌てて追うとデコピンされた。

スイマセン、谷間ガン見してました。と正直に言ったらロビンが腕を組んでしまい、ショックだったのは言うまでもない。









(あのギリギリな感じがたまらないよね)
(俺に同意を求めんなクソ野郎)
(他に誰に求めんだ、サンジくん。)
(………………。)










―――――――――

阿呆な年下彼氏とロビンが
書きたかったんです(笑)

報道系の某男性アイドルグループの曲
ム/ラリス/トを聞いた上で
書いております。



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