・明るい話を書いてみたい


最近、悲しい話ばかり書いている
明るくて楽しい話を書こうか
世界は優しさで出来ている!
主人公はパッと幸せになりました。
物語に醍醐味がありませんね
やっぱり切なくなるのが好き
純粋故に迷走させたい
救いのない世界に、光を当てて
どうしてこんなにこの子
明るい話の予定だったのに
作りこめはすぐに光は影を作る
影は光を美しくするから
そういう作風なのです
どう足掻いてもタダで幸せにしない
そこにストーリーが生まれる
主人公の悩み恐れ痛みに寄り添う
可哀想だと私は同情すると
筆進むのです
早く君を助けなきゃって
どんどん場面は展開する
被害者は増える一方で
一つ一つの心情の解決は
あくまでも救いを見出すところまで
人生そんなに甘くないって
作り話にまで持ち込んだ
私は明るい話を書いてみたい
私が明るい話を書くと嘘っぽいの
読むと幸福になる話を作りたい
本当は誰かを救いたい
役に立てたら嬉しいのにな
不器用な話ばかり作ってしまう
私もまた不器用だから
信じていない幸福だけの世界なんて
やりきれない現実にある、君の悩みを拾う
私は無力なので、作り話をしよう
そこでは君は少しだけ救われるの
君と同じ誰かにも伝えたい
ひとりじゃないの
真っ暗でも、終わりじゃない
優しいから傷つくのだろうね
言葉のチカラを信じた私がいる
明るい話じゃないね
万人受けするような話でもないね
努力しても、ここに戻る
このスタンスに筆は恋しているみたい
切なくて温かくて好きだって?
悩みの尽きない人生だ
幸せな世界があるなら
君と笑っていられるだろうか
お互いを特別だと思えただろうか
涙にくれた日々も思い出になった
私たちが絆を持ったのは
悲しみの先にある優しさだった
幸せが特別なものだと知っていたから
幸せを当たり前と定義できなかった
必ず影は存在する。

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