※現代パロっぽい何か


 猫を拾った。銅色の目をした、ふわふわくせっ毛の黒猫だ。
 怪我をしていたから手当てをしようと思って拾ってきたのだけれど、やたらわたしを警戒しているものだから随分と手間取ったのを覚えている。捕獲も治療も。おかげさまで、わたしもすっかり傷だらけにされた。
 と、ここまでが昨日の出来事。今はその翌日の朝である。
 わたしの部屋には、銅色の目をした、ふわふわくせっ毛の黒髪の男の子がいた。部屋の隅にうずくまって、じっとわたしを見ている。丁度、昨日拾った黒猫がいた辺り。

「刹那?」

 そういえば、あの黒猫はどこに行ったのだろうかと考えて、昨夜寝る前につけた名前を呼んでみる。何故か、部屋の隅の男の子が僅かに反応を示した。
 ……つまり、どういうことなの。



眠らずに夢を見ることは難しい
20110316

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