アルバロが私の傍にいてくれるのは、私が無属性で他の子と少し違うから。もし私に属性があったら、アルバロは私のことなんて気にも止めず、“その他大勢”の中の一人だったに違いない。
今、手を伸ばせば彼に届く。縋るように抱き着けば確かに彼の体温を感じることが出来る。でも彼の心までは触れることが出来ない。好きだよ、と愛の言葉を囁いてはくれるけど、上辺だけの愛情では私は満たされない。
命は繋がっているのに、心は繋がっていないなんて滑稽過ぎて、涙と笑いが同時に零れる。
知っていたのに。ヴァニア先生にも念押しに言われたじゃない。アルバロを好きになっても辛いだけ、なんて。
「アルバロ……好きよ」
たとえ一方的な愛だとしても、ただアルバロが傍にいてくれるなら、それだけで十分。
頭ではそう結論づけているのに心は未だ納得出来ていない。彼の愛に焦がれ続けるか、心が麻痺して彼が愛してくれていると錯覚するか、結末なんて私には分からない。
終わりのない恋をしよう
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