まとめ6


わたしが哀しいと思うのは、貴方が亡くなったからではないのです。貴方が悲しみの中で狂ってしまったことが哀しいのです。だからせめて、天国では穏やかに暮らせるよう。その為に、貴方の憎しみも悲しみも憐れみも、全てこの棺の中に捨て置いてください。
@title_me:オフィーリアの棺


わたしの大好きなあなた。やることなすこと全部空振り空回り。ほんとにこんな人いるんだって最初びっくりしたんだよ。でもあなたがそうでなかったらわたしは惹かれなかったし、きっと出会いもしなかった。そう考えると、なかなかにロマンティックだね。
@0daib0t: 空振りロマンティック


幼なじみと二人で遊びに行った海。君は砂の城をつくるのに夢中だった。
「あ!波が来ちゃう!助けて!」
その声にはいはい、と君の方に向かった俺のいた場所は既に波が侵食していて、
『すき』
そう書いた君へのラブレターは、波が攫っていた。
@odai_com_:砂に書いたラブレター


必ずあると信じてきたの。古代、ここに文明を持ったものがいたことを。きっと今は深海、海の底。かつて栄えた城は古城となり苔や海藻に覆われてモスグリーンになってるかもしれない。けどいつかその目で確かめてみたい、と。その夢が、今、目の前に。
@0daib0t:深海、古城、モスグリーン


皆さんと別れて半年、アメリカでの生活も慣れてきました。最初は不安だらけだったけど親切にしてもらえて、日本よりも楽しく過ごせています。だからわたし、やっぱりここに来て良かったって思います。
@ephemera_odai:ハロー、ここは晴天です。(Apple Sherbet)


小さな公園で兄弟が二人きり、シロツメクサの花冠を作って遊んでいた。はなよめさんのべーるみたいと言った弟に似合ってるよと兄は微笑んだ。今度はお前が大切な人に乗せてやるんだと言う兄の頭にベールを乗せて、にいちゃんだよと笑った。
@0daib0t:ベール、兄弟、シロツメクサ


家が近所で幼馴染。中学校まで同じ学校だったわたし達は、もちろん登下校も一緒だった。高校に行って離れてしまってもそれは続き、高校に入ってからは、届くだけで嬉しくなる魔法の言葉が毎日携帯に届くようになっていた。
@utislove: 帰り道で待ってる


いつ知ったかは忘れてしまったけど、毎晩行われる秘密の舞台。不思議の時間。奇妙な形の車があって、クラクションを鳴らせばキラキラと星たちが輝いてくれる。今夜の主役は金星さん。他の星々が羨むような憧れるような、そんな素敵な輝きで魅せて頂戴。
@0daib0t:金星、憧れ、クラクション


カフェで、娘が注文したパンケーキを頬張って美味しそうにしていました。すると目をぱちくりさせてお星さまが入ってる!と嬉しそうに言うのです。どれどれと口に入れたらぱちぱちと弾ける感覚がして。なるほど、確かにお星さまが入っているようでした。
@nodokiri:星屑入りのパンケーキ


あいつは本当に馬鹿だったと思う。幼い頃の他愛もない約束なんて覚えていて、その為に死んでしまった。そんな覚えていなければ良かった約束を引きずって人生を棒に振った俺も、相当の馬鹿だ。
「約束通り、来てやったぞ」
@krkrzkkodai:「約束、守れたね」


「ここもいつか廃校になるのかな」
世間話のように下がりきったニーソを直しながら君が呟く。もうすでにこの学校はわたしたちの他は六人しかいない。廃校はきっと時間の問題。それにしては危機感を持っているというには、わたしたちはあまりに呑気だった。
@0daib0t: 危機感、廃校、ニーソ


わたしはこの世界に溢れる音を遮断するようにヘッドホンをつける。音楽は流さない。これをつけている間だけ世界は静寂で心地良い。そんな無音の世界に逃げたわたしに君が囁いた、愛してるよの言葉。それは確かに、ヘッドホンから聞こえていた。
@rem_odai:ヘッドホンから愛のうた


所謂お天気雨と云うのでしょう。パラパラと降る雨は太陽の光を蓄えて光る雨となり、輝きを降らせていました。植え込みに咲いていたツツジも零れるほどの雨を浴びて輝いています。それがあまりに美しくて、わたしはこの光景を目に焼き付ける事にしたのです。
@0daib0t:ツツジ、零れる、光る雨


流れ星と一緒に落ちて来た王冠は、地球の何処かに隠された。当初は誰もが話題にし、それを手に入れようと躍起になってた。今はもう話題も廃れ探す人なんていない夢の代物。だからこそ、わたしは探す。それはきっとどんなミステリよりも難解で楽しいから…!
@0daib0t:王冠、ミステリ、流れ星


今夜はどのようなものをお望みで?そうですね、勇者のあなたがひたすら旅をしてたくさんの人を助けて、また助けられて、幾度も扉をくぐっていく。そして最後の扉を開けて辿り着くそこは、希望で満ちる場所だったのです……こんな夢物語は如何でしょう?
@0daib0t: 扉、満ちる、夢物語


午前予定の帰宅時間は大幅に遅れ急いで家へ帰る。少し乱暴に玄関を開ければ一気に時間の流れが変わる。真新しいテーブルの上の花が開いた窓からの風で揺られ、柔らかい日差しの中で眠る君。それがあまりに綺麗で、息を吐き、ただいまとふわり笑った。
@0daib0t: 花惑う午後にただいま


ただ毎日、淡々と同じことを繰り返すだけの日々。僕は生きているのか、死んでいてこの世界にとどまって繰り返しの日々を過ごしているのか分からない。そう言ったら君は笑って頬に手をあてた。
「大丈夫?でもきみはあったかいよ?」
@yoiyami_inori:生きている証明をして下さい


 

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