まとめ3
不思議な少女だった。確かにそこにいるのに全く存在感がない。ふわりとした笑顔は戦場には相応しくない綺麗さだった。
「…お兄さんには、一つあげるね」
ふいにそう言われて渡されたのは一輪の白い花。瞬間、負傷していた肩の痛さがひいた、気がした。
@sizukubot:傷口から一輪の花
大切な人だった。地味と言われた陶器作りの趣味も理解してくれ、笑顔は今でも忘れられないし、桜色の長い髪が風に靡いている様は美しかった。今は亡くなってしまった少女。俺は今日も彼女を思い、捧げる陶器を作る。彼女が生きた証を、永遠に残しておきたくて。
@0daib0t:陶器、永遠、桜色
暗い深海にいる感覚。息も出来ない、身動きも取れない。それが今の自分にぴったりな表現だと思う。緩慢な動作でなんとか手を伸ばしても既に手遅れ、何も掴めないし誰も気付かない。そのまま落ちるだけ。こうなったのは、わたしのせい?
@odai_bot00:誰にも気づかれないまま沈みゆく
なに、それ。俺がそう訊くと雨音のリズムをとってるんだと返ってきた。ヘッドホンをしてるのに聞こえているのだろうか。そんな疑問が浮かんだが口には出さず、そいつを見やる。雨空、殆どの人が憂鬱そうにする中、一人楽しそうな横顔は印象的だった。
@0daib0t:雨空、横顔、ヘッドホン
灰を被ったあの子はシンデレラ―お姫様になれたけど、傷泥塗れのわたしは何にもなれないのね。今日も家に帰れないわたしは、だからそんなどうしようもない事を考えながら、路地裏で蹲ってただ綺麗な星空を見上げるの。
@0daib0t:路地裏、見上げる、シンデレラ
荒廃した世界は多くの廃都市を作った。殆どの人は地下へ潜り、そこで新しい世界を築いている。そんな新世界と反りが合わなかったわたしは世界を捨て、いろんな廃都市を巡った。そこで出会ったのが、絶滅が危惧されている花を育てていた幼い少女だった。
@odai_bot00:廃都市の花
一ヶ月に一度の宮殿守護の任務。何も起きない方がいいんだけど…欠伸をしたおれを隣で見つめてくる白虎をおもむろに撫でてやる。平和過ぎて暇で死にそうだけど、おかげで用意される菓子が美味い。今日のおやつはアップルパイがいいな。
@0daib0t:宮殿、白虎、アップルパイ
あなたはわたしの落としたガラスの靴を拾えたラッキーな人。選ばれし人なのよ。さぁ、わたしは今からあなたのもの。ベッドに腰掛けて待ってるわ。わたしはシンデレラ。わたしはお姫様。退屈させるようなこと、しないわよね?
@0daib0t:退屈、ベッド、シンデレラ
僕はたくさんの星を巡ってきたんだとその子は言う。あの星はとても暑かったよ、あそこは植物の星で…ああそうこの星はね、美しい水の星だね。話をする度に星が輝き出す。驚いた?夜はね、こうやって星たちのお話をする事で創り出すんだよ、と少年が微笑んだ。
@title_me:星をめぐり夜を紡ぐ
どこか人間離れしているとは思っていた。しかし本当に人じゃなかったなんて。動揺する僕に彼は薄い笑顔を向けた。その時陰っていた月が姿を表し、彼のシルエットを浮かび上がらせた。印象的だったはずなのに、僕はそれが人の形であったか覚えていない。
@nodokiri:月光が照らしたシルエット
ある雪の日。大学受験を間近に控えたわたしは今日も既に暖房の消された図書館で勉強していました。そんなわたしに憧れの先輩が声をかけてくれたのです。それがあたたかくて、もらったチョコレートがほんの少し、溶けた気がいたしました。
@0daib0t:雪の日、図書館、チョコレート
ねぇ大丈夫?私は寝てもあなたは消えない?と問いかけてくる幼子。大丈夫よ、あなたが死にたいと思う限りはわたしは消えはしないのよ、と返してあげたらほっとしたのね。眠ってしまったわ。安心なさい、また明日、会いましょう。
@bomb_odai_bot:おやすみ、明日また死にたくなるまで
別れの挨拶もしなかった僕を許して。凄く唐突だったんだ。でも僕は行くって決めたから。時々思い出してもらえたら嬉しいな。あとさ、君は時々凄い事考えるから先に言っておくね。間違っても捜そうだなんてしないでね?僕、君に会ったら泣いちゃうからさ。
@odai_bot01:僕はいないよ、
「あなたが好きです」
嘘偽りのない言葉で紡がれた愛の言葉に、わたしはどう応えるか。迷った末に赤と青の薔薇を一本ずつ贈ったの。赤い薔薇は愛情、わたしも好きだという印。そして、
「青い薔薇?」
気づいた時、あなたは泣くかしら?
@LoveTitleBot:青い薔薇の花言葉は...?
この世の中を構成しているのは殆どが偽りだ。偽りと言っても、悪質なものから誰かを助けるための嘘までたくさんあるんだ。時に人は、真実を求めたり曝け出そうとする。でもその全てが真実になった時、世界は崩壊するだろうね。だから嘘で世界を創るのさ。
@nodokiri:嘘で世界を作る
「わたし、地球より宇宙の方が興味あるな」
夜まで続いた僕の話に飽きた少女が目の前の地球儀をくるくるさせながら呟く。キョロキョロと辺りを見渡し、少女は望遠鏡を見つける。楽しそうに駆け寄り望遠鏡を覗き込む。少女の瞳には何が映って見えただろう。
@0daib0t:地球儀、少女、望遠鏡
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