まとめ11
あら、ここはどこでしょう。気づけば見知らぬ部屋に連れて来られていたけれど。扉には鍵、窓は格子戸。この部屋からは出れないわね。いったいなんのつもりなのかしら。まぁいいわ。戸惑いもあるけれど、まずは毛布に包まって睡眠よ。なんだかとても眠たいの。
@0daib0t:格子、戸惑い、毛布
わたしは、赤い靴が欲しかったの。だから念願の赤い靴を履けた時は嬉しくて仕方なかったわ!その日のことはきっちりと日記に記して、記念の小さなナイフと一緒に大事にしまってあるの。え、足?……少し怪我をしてしまったのよ。でも大した事じゃないわ。
@0daib0t:ナイフ、日記、赤い靴
忘れたのかしら?わたしは神さまだから貴方だけを愛することはできないって、ちゃんと始めに言ったじゃない。仕方のない人。こんなだからかしらね、貴方と過ごすのは楽しかったわ。けど、残念。わたしは次の人に行かなきゃなの。
@s2_amour_bot:私が愛を注ぐのは、貴方一人じゃないの
彼岸花は名の通り、彼岸の時期に咲く。でもそれは普通の彼岸花の話。わたしの故郷の彼岸花は毎年、夏の真っ盛りに咲いていたの。深紅の花を、わたしが咲く時期を勘違いするほどに当たり前に夏に咲かせていたから。彼岸花はわたしにとって夏の花だった。
@sousaku_Kotoba:彼岸花と夏
山の奥の、森に囲まれた別荘でホルンを吹くこと。庭で採れるラズベリーを使ったお菓子を食べること。大切な楽器を眺めながら甘酸っぱいそれを頬張り、木々のざわめきや小鳥の囀りを聞く。その時にわたしは世界で一番幸せだと感じるの。
@0daib0t:別荘、ホルン、ラズベリー
わたしが小さい頃からやっている駄菓子屋さんは何故か時々しか開かれない。店主さんはずっと昔から時が止まったような人。そんな不思議なお店だけど、みんなから愛されているの。だってこのお店に来るとあたたかい気持ちになれるんだもの。
@odai_mzekaki:神様が気まぐれで開く駄菓子屋
幽霊さん、自分のこと、思い出せましたか?大丈夫、貴女が思い出すまでずっと待っていてあげます。だからどのくらいかかってもいいので、自分の名前を思い出してください。思いだせたなら、貴女のために用意してある硝子の靴を送らせていただきたいんです。
@0daib0t:幽霊、名前、硝子の靴
あーあー……声、届いていますか?ええと、あなた達の言葉と思いはしっかり伝わりました。大丈夫、こちらはみんな幸せです。わたし達はあなた達が来るのを談笑しながら待ってますから焦らずどうぞ。では、こちらからは以上です……
@odai_mzekaki:こちら高い高い空の上です。どうぞ。
その肖像は珍しいなどという陳腐な言葉では言い表せない代物だった。青い焔がその肖像を取り巻いていた。まるで描かれている青年がこの焔を操っているかのように。それを見たわたしは、跪くという選択肢しか取れない程に、一瞬でそれに心酔していた。
@0daib0t: 肖像、焔、跪く
深く深くに沈んでいく。沈むほどに外界からの音が遮断される。それが自分の身体がおかしくなっていくからなのか音の出処から遠ざかっているからなのかは分からない。ただ、きっともうすぐ音は無くなる。無音の世界に落ちながら、俺はきっと溶けていく。
@odai_bot01:沈む、沈む、無音。
ああ、おかえり。随分と待たされたよ。ほら見ておくれ、君のために用意したワイングラスに藻が生えてしまった。まぁそれでもいいさ。さぁ、本題に入ろう。ようやく帰ってきた君へ感謝と祝言を贈ろうじゃないか。ありがとう。そして、おめでとう。
@0daib0t:ワイングラス、藻、おめでとう
何をするにもあと一歩届かない、足りない。今だってそう。その喉まで来ている言葉を吐き出すだけでいいのに、それが出来ないの。そんな貴方が愛おしくて堪らないのだけれど。仕方ないからわたしから彼に、愛を込めて苦笑してあげるわ。不器用な人、って。
@kaikoubot_00:「不器用ね」
「許してほしい」
何年もの間、心に罪悪感を溜め込んでいた青年がようやく吐き出せた言葉。それを告げられた少年は、そっと青年を抱きしめた。少年は何も話さなかった。それでも、青年は少年の思いを読み取ったように思う。彼の、彼らの夜は終わったのだ。
@cosmosno:永い夜が終わる時
あなたに振られたからって、泣いてなんかやらないわ。ああ、でも勘違いしないで頂戴ね。我慢しているわけじゃないのよ?わたしの魅力も分からずに振った男の為なんかに流せるほど、安い涙が無いだけよ。
@ZelP_t:安い涙は流せないの
君は知らない?机の上にはたくさんの理論があって、それは煌びやかな星々がたくさんある夜の空に似てるんだ。ふふ、まだ君には分からないのかな。大丈夫、きっといつか君にも見えるようになるはずさ。素晴らしい輝きを持つ数々の星たちが躍る僕らの世界をね。
@odai_mzekaki:机上の星空
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