おれはこれからもずっと太刀川さんに殺される存在でありたい。殺される価値のある奴でいたい。もちろん殺されっぱなしは癪だから、仕返しはしてやる。そうやって永遠に殺り合える……太刀川さんにとっての、至高のライバルでありたい。
紺野@お題配付:貴方に殺される私でありたい/太刀迅
迅さんには好きな人がいる。それを聞いた時、俺はその人のことが羨ましくて堪りませんでした。俺も迅さんのことが好きで、幸せにしてあげたかったから。でも、その人と幸せそうに笑い合う迅さんを見たら、諦めるしかありませんでした。
創作お題bot:あの人が笑っていれば幸せなのだと自分に言い聞かせた。/烏→迅
近界民との戦いは終結した。もう戦争はない。命をかけることもない。これからは二人で生きていける。そう思っていたのに、生き方をそれに依存していた迅は生きる理由が無くなってしまっていて。気がついた時には、行方知れずになっていた。
明日の色(お題bot):隣に君がいない/嵐→迅
迅をここまで追い詰めたのは何かと訊かれれば、思い当たることは数多くあった。サイドエフェクトへの期待。過度な重圧。迅は強く優しい人だから崩壊まで独りで背負い、俺たちはそれに気づけなかった。それが、俺たちの犯した罪だ。
秋桜お題bot:僕たちの罪/嵐山と迅
愛情の表し方は人それぞれだ。例えばおれが太刀川さんに愛してるって言うより、言われるより、ランク戦を一回する方が余程その思いを伝えられる。互いに研ぎ澄まし愛を乗せた刃で、今日も思いをぶつけ合う。それがおれ達の愛情表現なんだ。
明日の色(お題bot):どうか、愛をこめて一思いに/太刀迅
「迅、誕生日おめでとう」
四月九日、夜も遅い時間帯。嵐山は玉狛支部の屋上で夜風を浴びていた迅へ、開口一番祝福の言葉を告げた。
「嵐山が一番最後だよ。遅かったね」
迅は嵐山からの祝いを受けとると、微笑みながらもこう言い返した。それを聞いた嵐山は眉をひそめて、ため息をついた。
「まったく……誰のせいだと思ってるんだ。あからさまに俺を避けていたくせに」
「はは、ごめんごめん。でもどうせ嵐山に祝ってもらえるなら最後に祝ってもらおうかなって。嵐山は行動が分かりやすいから未来視しやすかったし」
若干不機嫌そうにしていた嵐山を見て迅はころころと笑う。つられて嵐山も笑顔になる。ああ、今年もきっとおれは幸せだ。迅はそれを噛み締めながら、隣にいる愛しい人と笑いあっていた。
/嵐迅.迅悠一誕生日
膨大な未来を視てその中から取捨選択を行うということは、他の可能性を捨てるということだ。安全策をとる代わりに起こり得る奇跡を潰す。奇跡を信じ、あえて危険に晒す。迅はその責任を受け入れた上で、己の信じる未来をその手に掴んでいる。
一行詩と言う名のお題bot(わっほい桜):その手に取る未来は罪の/迅
この頃の迅の行動があまりにも先を見越し過ぎている。嵐山はそのことが気になっていた。確かに迅は未来視のサイドエフェクトを以て周到に用意をする。けれど、おれは死ねないよと笑った迅に、嵐山は嫌な予感を感じたことを思い出していた。
お題bot:生きていたいと言ってください/嵐→迅
寝つきが悪い時、夢見が悪い時、迅は決まって嵐山と共に寝ることにしている。嵐山とたわいもない話をしながらいつの間にかついた眠りでは、悪夢を見ず、朝まで覚めることない。そうして起きた時、嵐山に笑顔でおはようと言われるのだ。
それでいつのまにか眠ってしまって、目が覚めたら満面の笑みでおはようって言われたらいい。
(創作向けお題bot):/嵐迅
おれは、嵐山から告白される未来を選ばなかった。嵐山が本気でおれを好きなのは分かっていたし、おれも嵐山のことが好きだった。けどこれでよかったんだ。これで嵐山の未来は大きく開けたんだから。おれの選択は正しかったと思うよ。
小さなお題bot:最良ではない最善の結末/嵐→←迅
「先輩もいかがですか?」
そう言って古寺が差し出してきたのは珈琲だった。
「苦手なのは知っているんですが、これなら飲みやすいと思って」
俺のために気を使ってくれた古寺の珈琲は、確かに今までのどんな珈琲よりも甘かった。
傾いだ空bot:(伊語)Caffe dolce (甘いコーヒー)/奈良古
「嵐山たちと、一緒に生きていけたらいいのにね」
冗談なのか本音なのか。迅は真意を悟らせぬよう、目があった瞬間意味ありげに笑ってみせた。例えこれが本音だとしても、迅は『生きていきたい』とはきっと言わない。それが寂しかった。
水星人 お題・言葉配布:「一緒に生きていけたらいいのにね」「一緒に生きていきたいとは言ってくれないんだね」/嵐迅
守りたいと思った。己の過去とサイドエフェクトについて話すその迅の姿があまりに強く哀しかったから。実際俺なんかより数倍強い迅を俺が守る必要は無いだろうけど。守れなくとも、出来るなら迅の哀しみや決意を、側で支えられたらと思う。
構成物質【お題bot】:守りたいと思った。強い思いの中に、今にも折れそうな深い哀しみが見えたから。/嵐→迅
なんの変鉄もない綺麗な空を見上げた迅は、ほっと息を吐いた。この時間に門を出現させない為に暗躍した甲斐あって、この空は平和に夕暮れを迎えている。一点の歪みもない夕焼け空は、誰かが死ぬことも拐われることも傷つくこともない。
エフェメラ@お題bot:PM3:58の空 (Chocolate Mint)/迅
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bkm