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ある動物達の触れ合い

※会話文のみです。



チョッパー:「へェー。お前、春夜って奴に飼われてるのかー」

ハク:「ピー!ピッピピッピィ!」

チョ:「え?『そうだ!彼女はとても強いんだぞ!』って?そうなのか!…ん?彼女ってことは、春夜って奴は女なのか?」

ハク:「ピッ」

チョ:「そっかー!じゃあ強い女ってことだな!おれの仲間にもナミやロビンっていう女がいるけど、あいつらよりも強いのかな?」

ハク:「ピピッピー、ピピピ、ピーピピッピッピ!」

チョ:「んーなになに。『ナミやロビンって奴は知らないが、春夜の方が絶対強いに決まってる!』 おおー、そんなにか。すげェ自信だな。」

ハク:「ピピィ!」

チョ:「なんか、お前の話聞いてたら、おれもその春夜って奴に会いたくなってきたな」

ハク:「ピピッピィ」

チョ:「『会わせてやらなくもない』? お、じゃあその時は頼むな!」

ハク:「ピィ!」

チョ:「へへッ」




*****

ハクは散歩中にチョッパーと出会った!
因みにハクはオスです。春夜との関係は相棒だと自負してます。













過ぎ去りし日の情景



時々ふと思い出す昔の情景に、春夜は身を委ねた。
別段珍しくもない、過去の父との触れ合いを──。

「よし、照日。今日はおれが “ おでん二刀流 ” を教えてやろう!」

嬉々として私にそう提案してきた父。
だが、私にとっては有り難くも何もない提案だった。

「二刀流は久蔵に教えてもらうので、別にいりませぬ」
「なぬ!?」

バッサリと切って捨てられた愛娘の言動におでんは愕然とした。

「きゅ、久蔵に頼まずとも、おれが直々に」
「いりませぬ」
「じきじ」
「いりませぬ」
「うっ…」

心に傷を負った父になど、最早視界にも入れずに「村の者と遊びに行って参ります」と走り出していった照日。
その対応に更に打ちひしがれるおでん。
毎度お馴染みになってきた親子同士のやり取りに微笑ましくも見守る家臣団一同。

温かかった。楽しかった。大切だった。

だがそれも、過去の思い出。過去の遺物。
感傷に浸る意味すらない。

春夜は遠くの景色を眺めながら、小さく吐き捨てた。

「だから、どうした」




*****

急に思い浮かべた小話。
照日時代を振り返る春夜でした。













狂気の鳥籠

※IF話



いくら殺したいほど憎もうが、
いくら怨嗟の念を唱えようが、
いくら泣き疲れるまで嘆こうが、

いつかは、忘れてしまう。
いつかは、飽きてしまう。
いつかは、慣れてしまう。


「人間ってのは、そういう風に出来てんだよ」


目の前でそう宣いながら、男はこちらの気分が悪くなるような満面の笑みを浮かべた。
口先が裂け、目の端が吊り上がって見える作りのサングラスをかけている所為か、まるで狂気の笑いだ。

目の前に置かれた椅子に逆座りして、背もたれをさも肘掛けのように両腕を乗せるこの男──名をドフラミンゴと言う者は何とも癪に障る男だった。
カイドウが支配するようになったワノ国から命からがら逃げ出せたかと思えば、今度はこのドフラミンゴに囚われてしまったのである。
しかもこの男は、カイドウと手を組んでいる内の一人だ。
状況は全く好転しておらず、それどころか前よりも悪化している気さえする現状に、自分の事ながら本当に情けなくなってしまう。


「抜かせ…」


ふっと私が鼻で笑うのと同時に、身体中を締め付けている忌まわしい鎖がジャラリと鳴った。
重々しくも情念のように纏わりつくこの戒めは、私の心に住まう激情を体現しているようであった。

確かに私の中には、憎悪も、憤怒も、悲嘆も、今なお消える事なく燻っている。
それをまるで無かった事のようにしてしまうなど、あってたまるものか。


──もしも、


そのような時が、もしも、来るとするならば、


「その時は、私が死んだ時であろう」


そう返してやれば、ドフラミンゴは心底可笑げに大声を上げて笑うのだった。




*****

この内容は清姫シリーズ後、白ひげのもとではなくドフラミンゴの手に落ちてしまったらという妄想から出来たIF話です。
ふと思い付いただけのものなので、ニュアンスとかは自力でご想像頂ければ幸いに思います。





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