両親に先立たれた時、
アイツはどれだけ泣いたん
だろう。これ以上、俺の
為に涙なんて流さなくて
いい…。




「「…梁。俺がお前を
生かそうとしたのは、誰彼
構わず切っ先を向け、敵
しか作る事を知らねぇまま
死なせるのが惜しかった。
俺は、お前に知って
ほしかった。人に求め
られる喜び、人を求める
心、…そして今のお前は
それを知ってるよ」」





…消えた。





『……ンだよ、それで
テメェの望みは果たされ
た…。だから終わりなのか』




死ぬのか、俺…。




『俺の運命はテメェの気分次第かよ、はは…。
ハハハッ!』




笑えねぇ。




『ふざけんな、テメェ、
コラ。死ね!死んで
っけど!ははっ!』




痛ぇ。…くそ、…畜生、
痛ぇ…。ヤベェ…。





血が冷たい。







さみィ…。







止まんねぇ…。









さみィ…










さみィ…。







『…ッ!』








寂しい…。



 
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テーマ「人外ファンタジー」
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