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ナマエがヒオウギのジムからジムリーダー達と出てきたのを見た瞬間に、
オレは頭を鈍器でガツンと殴られたような衝撃というのを初めて体感した。
(そんなの小説とかの中だけの話だと思ってたのに)


何が起きているのか暫く理解できなくて、
オレよりも先にアイツがジムバッジを手にしたんだ。と理解した途端目の前が真っ暗になったような気さえした。


なんで、だって、アイツは、アイツはいつだってオレの後を追いかけてて、
アイツにできるのはオレのサポートくらいで、
オレが守ってやらなきゃダメなんだろ。
オレが、アイツが"一人前"になるまで見ててやらなきゃ……
だってそうだろ?オレはアイツの兄ちゃんみたいなもんなんだから。


アイツに道を示すのは、


オレの役目で、



そんなオレがアイツより後手に回ってるだなんて、情けなすぎるだろ。


兄貴分としても、男としても。



……ああ、そうだ、もっともっと強くならないとな。
アイツがちょっとやそっとじゃ追いつけないくらいにッ!!
でないと、オレは……!



そうと決まれば!
「ジムリーダーだな!早速だけど挑戦だぜッ!」

オレはジムリーダー目掛けてけて飛び出した。

「君も手強そうなトレーナーだね。了解!ではポケモンジムにおいで」

確かにオレは余裕なさそうに見えたかもしれないが、反して余裕たっぷりなジムリーダーの態度にカチンとくる。
"君も"ってなんだよ"も"って!本当に手強いってのがどういうことか教えてやるぜッ!

「なんだよ!絶対に勝つからなッ!」




飛び出してからここまでの間ずっとナマエの顔が見れずにいたことに気づかないフリをして、オレはジムに入って行った。




追いかけるなんてまっぴらごめんだ




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