時々、無性に泣きたくなる時がある。士郎の笑顔を見るとあの丘での、アーチャーの最後を思い出してしまうから。声を上げて子供の様に泣き叫んで、いっそ全ての思いをぶちまけてすっきりしてしまおうかと一瞬考えて、止めた。そんなことしたって何にもならない、時間の無駄だ。でももし、彼が今ここにいてくれたなら皮肉を言いつつもきっと慰めてくれるのだろう。
「アーチャー」
だから呟く言葉と共に瞳から流れ出た一筋のそれはきっと気のせいだ。
2010/10/25
2011/09/03
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