※発売前カウントダウン



あぁ、なんだか嫌な予感がする



「……兄さん?」


ふと、書き掛けの原稿から聞き慣れた声に視線を移すと最愛の妹が心配そうにこちらを覗き込んでいた。


「なんだか顔色が優れないようですが……」
「……ちょっと考え事をしていただけだよ」
「体調は大丈夫なのですか?」
「紗夜、大丈夫だからそんな顔をしないで……心配するようなことは何もないよ」


そう、何を心配することがあるのか。
愛しい妹は安心したように微笑んでいる、釈然としない不安……そんなの些細なことではないか。



「では行って来ます、兄さん」
「うん、行ってらっしゃい紗夜、気をつけて」


学校へと見送る紗夜の後ろ姿を見て不安になるのも、紗夜を家に引き止めなければいけないと思うのもきっと、きっと気のせいだ……。



この日、少女は死神と出会う





死神と少女発売まであと1日
2011/07/27

「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -