夜10時の訪問者

所属サークルの飲み会。
18時集合で飲み放題2時間30分、安い居酒屋のコース料理。
げらげら笑ってただソコにいることを楽しむ会が始まる。

「ちわー!会田時生ただいま参上」

ちゃらけた挨拶をして案内された席へ。
およそ30人の集まり、知らない顔はない。

「時生うぜぇ」
「りっちゃんひどい!」

一番仲がいい相良律に絡む。
俺は少し素っ気ないのに優しいりっちゃんが好き。
誰にも言えないけど。
だってりっちゃんは同じサークルのひなちゃんが好きだから。
ひなちゃんはちょっと天然で気が利いて優しいんだ。
ホントいい子、俺も好き。

18時になって遅れてくる人をおいて先にスタート。
ビールのピッチャーが4つ運ばれてきて俺はりっちゃんについであげる。

「はい、りっちゃん」
「おー、ありがと・・・って泡だらけじゃねぇか!」
「ご愛嬌だよー!許して!!」

わざとではない。
ひなちゃんの真似してみたけどひなちゃんみたいにはいかなかった。

大学生のサークル飲みなんて開始30分もすれば遅刻者に一気飲みさせたりとかコールが響く。
少し迷惑そうな店員さんにごめんねと口だけ動かして苦笑しておく。

「次律!!飲め飲め!ビールピッチャーでいけ!!!サーバーにするかあ?!」

次の標的はりっちゃん。
うちのサークル特有のコールがなり、ピッチャー飲み干してるりっちゃん。
いつもより酔ってるのかなんかそわそわしてる。
ひなちゃんでも探してるのか目はきょろきょろしていて面白い。
この距離で満足なんて綺麗事、本当はりっちゃんとキスもしたいしセックスだってしたい。
でもこの関係がなくなるぐらいならこの距離でいい。

お店は21時に退店、自分で動くのもだるいらしいりっちゃんを支えて外に行く。
先輩達に会計をまかせて俺らは先に下へ降りた。
2次会はカラオケらしい。

「りっちゃん、2次会カラオケだよ。行けそう?」
「・・・」
「りっちゃあん?」

とりあえずガードレールに腰を下ろしてりっちゃんを俯いてるりっちゃんをのぞき込む。

「りっちゃん?寝てるの?」
「・・・」

いけないと思った。
でも魔が差した。
軽く、触るだけのキスを、お願いだからりっちゃんが起きませんように。
俺もすごく酔ってるのかも。

「・・うわっと、時生?!」
「っ!」

俺はりっちゃんから速攻で離れた。
足がガクガクする。
やってしまった。
もう駄目だ。
歯を食いしばってその場から逃げるように闇に紛れた。



家についてストッパーが外れたように涙が溢れた。

「やっちゃった・・・」

玄関でひとしきり泣いて、部屋でティッシュ箱を手に取るとベッドに潜り込んだ。
鼻をかんで涙を拭いて。
もう駄目だともうりっちゃんに会えないとひたすら泣いた。
いつの間にかベッドサイドのゴミ箱はティッシュの山。

ピンポーン

インターフォンが鳴る。
ポケットの携帯を出して時刻を確認すれば22時。
こんな夜になんだ。
俺は今それどころじゃない。

「時生!開けろ!!!いるんだろ!」

身体が跳ねた。
りっちゃんの声だ。

「テメェどういうつもりだ!出て来い!」

扉をドンドン叩かれて怖くて仕方ない。
りっちゃんすごく怒ってる。
終いにはドアノブをガチャガチャ回されて罵声が飛んできた。

「この野郎っ!開けやがれ!ぶっ殺すぞ!」

俺はドアの前まで言って声を出す。

「俺っいないから、帰って!」
「やっぱりいるじゃねーかよ!開けろ!」
「嫌だ!帰って!」
「テメェ・・・さっきのはどういうつもりだ!」
「知らない!覚えてない!帰って!帰れよ!」
「ふざけんなよ!ドア開けろ!蹴破ってでも入るぞ!」

玄関のドアをガンガン蹴られる。
こんなことされたらいつ警察呼ばれるかわかんない。
でもりっちゃんが怖い。
でもこのままじゃりっちゃんが警察に捕まる。
俺は意を決して鍵を開けて、すぐにベッドまで走った。
りっちゃんは鍵を開けた瞬間にドアを開けて追いかけてくる。
ベランダまで逃げて飛び降りてしまおうか。
窓の鍵に手をかけた所で捕まり、ベッドに押さえつけられる。

「お前どういうつもりだ」
「知らない!覚えてない!酔っぱらってたから!」
「チッ」

腕を捻り上げられて身体が反転する。
ベッドに顔を沈めて痛みに耐える。
りっちゃんはいきなり俺のスリムパンツの上からペニスを揉み始めた。

「んあっ!りっちゃんっ何してっ!触るなっ」
「こういうことしてほしいんじゃないの?」
「違うっ違っ!」
「嘘つけ。腰揺らしてペニス堅くして説得力ない」

スリムパンツと下着を剥ぎ取られて俺の下半身がさらけ出される。
りっちゃんには俺のアナルも俺のペニスも丸見えで。
なのに捻り上げられた腕のせいで身動きがとれない。

「りっちゃん嫌だ嫌だ!止めて!」
「黙れ」
「うああっああっ!」

濡れた指がアナルに入ってきた。
俺のアナルはりっちゃんの指を2本も易々と飲み込む。
俺は顔が熱くなった。
毎日のようにりっちゃんのペニス想像してアナルにバイブやディルドをハメていたせいで俺のアナルは緩くなっていた。

「チッ・・・嫌々言いながらお前初めてじゃねぇだろ」
「違っ!」
「嘘つけ!緩いんだよ!」
「ンアアッ!りっちゃ、やめっひいん!あああっあん!」
「はっ、女みてー」
「んふっああっやめっやめて、いやああっあっりっちゃん!ひぃん!」

アナルをぐちゃぐちゃにかき回されて勝手に腰が動いてしまう。
いつの間にか3本に増えた指は相変わらず俺の中をかき混ぜてる。

「ふあああっあんっあああっや、りっちゃあっそこ、そこやだあん!いやっいやああん!」
「はっ気持ちいいわけ?涎垂らして、ペニスだってギンギンじゃん!ケツだけでイけたりすんの?」
「も、やめて!いやあっゆるして!ああん!ゆるしてえ!!!もう、無理だよおお!」
「何を許すんだよ!変態!淫乱っこのビッチが!緩いケツ穴ぐちゃぐちゃされて喘ぎやがって!ムカつく!」
「うあああっああん!ヒィッアアアアア!!!」

前立腺ガリガリ引っかかれて俺はアナルだけでイってしまった。
腰を震わせてペニスから精液を出している自分が嫌になる。
指を引き抜かれて捻り上げられていた腕からも手が離れた。
もう抵抗する気力もなくて、腰を上げたままの体勢でいる。
りっちゃんの顔は怖くて見れない。
りっちゃんに頭をベッドに押さえつけられてアナルに熱いものが触れた。

「んあああっひい!!!」
「はっ、・・・っ!」

りっちゃんのペニスが俺のアナルに挿ってきた。
りっちゃんは的確に俺の前立腺を抉る。
数回擦られただけで俺はまたイった。

「はっ、男のくせにケツ掘られてイって・・・ケツ振って、女みたいな声出してっ・・どんだけ抱かれたんだよ・・・」
「あっああっむりっむりぃ!またあっ、またああん!ふあああああっあん!」
「クソっ、俺の知らないとこでっ誰に!!」
「ひぅぅっああっあんっも、やらああっゆうひて、ゆうひてぇぇ!ひいいん!!」
「・・・お前のことがっ・・・・・好きだった俺が馬鹿みたいだ!っくそ!くそっ!緩いんだよ!ちゃんと締めろよ!」
「うぎぃぃぃっ!はああっはあっいだい゛っいだい゛っ!!!」

思いっきりお尻を叩かれたり抓られたりして痛くてたまらない。
りっちゃんが俺に覆い被さって、シャツの中に入ってきた手が乳首に爪を立てて抓り上げられる。

「ひいっいいあああ!りっちゃんっりっちゃあん!」
「・・・っん!中に出してやるよ、淫乱!!」
「うあん!ああっひいいんっいああっ」

りっちゃんは俺の中に最後の一滴まで出し切るとペニスを抜いて俺から離れた。
俺は支えをなくしてそのままベッドに倒れ込む。

「りっちゃん」
「・・・」
「あのね、りっちゃん。俺りっちゃんが好きだよ。でもりっちゃんはひなちゃん好きだって聞いてたし俺男だもん。言うつもりなかった」
「・・・そうかよ」
「でも俺・・りっちゃんと、手繋ぎたいし付き合いたいしキスしたいしセックスだってしたいよぉ・・・!」
「泣くなよ。今更すぎる。俺だって建て前ではひなちゃん好きとか言ってたけど、でも実際お前が好きだったし。酔ってるの理由にお前と一緒にいて、そしたらキスされてもしかしてとか思って。・・・でもあんだけ慣れてりゃお前他に相手いるだろ」
「違っ!ホントに初めてで!」
「それ苦しいし説得力ないよ」

俺はベッドサイドに置いてた箱をりっちゃんに投げつけた。
中身はバイブやディルド、ローターとかアダルトグッズがあり得ないほど入ってる。

「・・・は?」
「それっ!それが、りっちゃんの代わりなの!りっちゃんに挿れてもらえるなんて思ってなかったからっじ、自分でっ自分で毎日してたの!」

りっちゃんはたくさんのアダルトグッズに囲まれて口を開けたままだ。
俺は俺で顔を真っ赤にしてりっちゃんを見つめてる。

「マジで・・・言ってんの?」
「そっそれでも信じてくんないなら、今っここで再現して見せようか?」

俺は一番太いディルドを手にとって舐め始める。

「ふっ・・・んんっはあっりっちゃんのペニス、んんっはあんっ」

丁寧に舐めるとベッドヘッドに身体をあずけてゆっくりディルドをアナルに挿れていく。
本物のりっちゃんに見せつけるように足を開いて、ディルドを深々挿れた。

「はああんっ!りっちゃんの、とき、おの中に全部入ったあんっんああ!!!」

そして激しく出し入れを始める。
さっきりっちゃんに中出しされた精液がアナルの入り口で泡立っている。

「ふああんっ!あんっいいよお!奥までっ挿いってるうぅっんっああっやんっああっ!りっちゃ、んああ!!!らめらめっでるうぅ!」

唖然としてるりっちゃんの前で自慰を披露して、さらには薄くなった精液を撒き散らした。

「んんっ・・・はあっ、はあ・・わかってくれた?りっちゃんに出会ってから毎日毎日こうしてたの!ドン引きされてもいい、でもりっちゃん以外の男のなんか挿れてないっ!信じて!」

りっちゃんは俯いて肩を震わせている。
笑いをこらえていた。

「なんだよ!」
「お前ホント馬鹿だなあ」
「うるさいうるさい!」

それからりっちゃんは俺に触れるだけのキスをする。

「セックスし直そう。次は優しくするから」
「・・・っ!うんっ!」

それから深い深いキスをした。
俺っ、これからりっちゃんと幸せになります!



「あっお前オナニーたまに見せてね。アレたまんない」
「っ!い、いやだよ!もうやらないよ!」
「俺がお前のオナニーしてるとこ好きでも?」
「うぅっ・・・たったまにだかんねっ!」




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