8時のラッシュ

朝八時、電車の混み具合は最高潮。
でも俺はこの電車に乗る。
二両目の彼に会うために。

ラッシュなんて嫌いで学校は遅刻ばかりしていた。
でもたまたま早く目がさめて、仕方ないからと駅へ向かう。
真冬でも汗だくだくの中年に、気合い入れ過ぎなOL。
女って女性専用車両あるからいいよなあ。
いつも乗る三両目の一番前の扉に並んで、鞄を抱える。
雪崩込むと鞄がなくなるから。
ふと視線を感じて振り向けば綺麗な顔した男がいた。
さっと目をそらされて、でも俺はソイツを見たまま。
ああ、なんて格好いいんだろう。

それから毎日その顔を見たいためだけに八時のラッシュに乗る。
近くでみたいけどキモいなんて思われたくないからいつも三両目。
眼鏡は涼しげな銀色、腕につけた涼しげな腕時計も銀色、襟を立てたコートも素敵。
電車が来るまでのおよそ四分間、それだけのためにラッシュに乗る。

今日も早起きして駅へ。
遅延だかなんだかでホームははいつも以上に混んでいる。
二両目を見てみるけど人がごった返していて彼は見えない。
今日は彼を見つけられなそう。
そんなことしてたら電車が来て押し込まれるままに前に進む。
車両の隅へ追いやられて身体はぺしゃんこ。
彼にも会えないし混みすぎて息も苦しいしホント最低。
ようやく電車が動き出した頃に誰かの手がお尻のあたりでもぞもぞ動く。
満員電車で動かないでほしい。
こちとらペニスまで潰されて不快感でどうにかなりそうなんだから。
しかしいっこうに手がどく気配もなくて、お尻を揉まれてようやく理解。
痴漢だ。
どうみたって女には見えない僕のお尻を揉みしだく誰かの手。
満員電車で身動きがとれないとはいえ首は自由に回る。
後ろをぐるりと振り向きやめろと言おうとした口からは何も言葉が出なかった。
綺麗な顔、涼しげな銀色の眼鏡。
細長い指を口に当てて静にと口を動かす彼は間違いなく朝八時のラッシュでいつも二両目にいた彼だった。
気持ち悪いと思った行為も今では嬉しさに心臓が跳ねる。
電車が揺れて彼がこちらに流れてくると腰に堅いものが触れた。
ああ、彼も興奮してるんだ!
いつも以上に混雑した車内でいつも見ていた二両目の彼に痴漢行為をされて、僕のペニスはさっきとは打って変わり勃起してしまった。
もうお尻を触られるだけじゃ我慢できない。
辛うじて自由が聞く手でポケットから携帯をとりだして手探りの作業。
メール画面を開いて簡単な文を打つ。

『つづきをといれでして』

彼の手に携帯を押しつけるようにして渡す。
反応をみようと振り向けば耳元に彼の口が寄る。

「いいよ、淫乱ちゃん」

声まで涼しげで、冷たく艶がある声に腰が抜けてしまいそう。
電車遅延でよく止まる電車にゆられてもどかしい痴漢行為が続く。

終点につくと彼は僕の手を引きながら電車を降りた。
僕は鞄で股間を隠して前屈みでトイレまでついていく。
狭い個室トイレに押し込まれてようやく待ち望んだ行為ができると思うと腰が震えた。
洋式トイレに座らされて次を待つ僕は変態以外の何者でもない。

「お尻触られただけで制服のズボンに染み作るほど感じたの?」

言われて股間を見れば確かに染みができていた。
彼に見られたと言うだけでまた染みは広がる。

「早くシてほしくてたまんないの」

安い誘い文句、その誘いに彼は乗った。
制服のズボンは下着ごと剥ぎ取られ、立ち上がった僕のペニスがぷるんと外に出る。
こんなにどろどろにして学校どうしよう。

「淫乱ちゃん、僕のしゃぶりながらオナニーしてみせて」

目の前に突き出された僕のと比べものにならないぐらい立派なペニス。
手を添えてからゆっくり舌を這わせて、大きく口を開けて頬張った。

「ウッン゛ン゛っはあっんんっ」
「上手い上手い」

そう言いながら彼は僕の頭を撫でる。
僕はうれしくてオナニーもちゃんと出来てるよとアピール。
足を大きく開いてペニスを扱けば止まらない先走りで手が塗れる。
鈴口をくるくる回せばぞくぞくしてたまらない。

「ソコ、気持ちいいんだ?さっきからずっと弄ってるね?」
「んんっううん!」

必死にうなずいてそうだと伝える。
先走りでべちょべちょになった手をアナルに回しててグリグリ刺激する。

「お尻まで弄るなんてホントとんでもない淫乱ちゃんだね」
「んんっ、お尻好きなのお」

ぐちゃぐちゃ音を立てながらアナルをかき混ぜて、彼のベニスをまた頬張る。
彼も気持ちいいらしくて先走りが出てる。
僕はそれを吸い出して飲み込んでいく。
少ししょっぱい。

「君は誰にでもこんな事するの?」

ふるふる頭を振って違うと伝える。
名残惜しいけれど彼のペニスから口を離した。

「貴方だけ。朝八時、二両目の車両、何時も貴方がそこにいる」

僕はタンクに手を突いてお尻を突き出す。

「貴方のペニス、僕のアナルに挿れて。貴方にかき混ぜてもらいたいの」
「ホント淫乱ちゃん」

彼は僕のアナルにペニスをぴったりつけるとゆっくりと押し進める。

「んんっ!はあ、はいってくるぅ・・・!」
「っ、はぁ・・・狭いっ!」

中をゴリゴリと擦られる感覚がたまらない。
カリが前立腺を刺激すればペニスからどろりと先走りが溢れ出す。

「はっ、ようやく全部入った」
「はひぃ・・・おっきいぃ・・うぅんっ動いてぇ」

緩く腰を振ってねだれば彼はペニスを一気に引き抜いてピストンを始める。
まるで内蔵が引き出されるような感覚に足が震えた。

「はあん!すごいいっ奥までっああん!とどいてるぅっ!」
「奥っ好きなんだ?」
「すきぃ!奥ゴリゴリされるのがいいのお!はあんっああっあん!」
「いつも、三両目にいたのは・・・とんだ淫乱ちゃんだったなあっ」
「ひああっも、でるぅ!イっちゃうぅ・・・!」
「出していいよっ・・・僕もそろそろ・・」
「はあっあああ!僕のっ中に出してえんっ!中っ中に出してっああん!」
「いいよっ淫乱ちゃんの中に出してあげるっ」

そう言うと彼はピストンを早めで奥に射精した。
僕も奥に熱いものを感じながら射精する。
射精が終わり彼が僕の中から抜けていく。

「ひあんっ!」

出て行ってほしくなくて締め付けてみたけど彼のペニスはずるりと抜けた。

「ねぇ、僕思ったことがあるんだけど」

僕はまだお尻を突き出した格好のまま彼の話を聞く。

「僕たちきっと両想い」

涼しげな顔がにっこりと笑って僕を見る。
僕はまだ閉じきらないアナルをヒクつかせながら彼を見た。
涼しげな顔はなんだか桜色。
僕は彼に向き直る。

「そうかも。これからよろしく、二両目の貴方」
「こちらこそ、三両目の君」




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