幸せが存在する場所の話
続
暑い夏にもっと暑くなる話
Thanks 828282hit! TO.雛菊san
朝目が覚めたらとりあえずシャワーを浴びる。
汗でベタベタな身体を洗って、さっぱりしたらパンツ穿いて歯磨き。
軽く身体を回したら冷蔵庫から牛乳を取り出して大きめのコップに注ぐ。
牛乳を戻すついでに冷蔵庫の中身を確認。
つい昨日買い出しをしただけあって食材は豊富。
卵を3つ取り出して、それをボールに割る。
それからチーズを混ぜて、さっきコップに注いだ牛乳を半分ぐらい入れてまた混ぜる。
コップに残った牛乳を飲みながらフライパンにバターを入れて、それから卵も入れる。
いい匂いがしてきたらくるくる箸で混ぜる。
そして俺は寝室に向かって少し大きな声を出す。
「浜田ー!そろそろ起きてー!」
それから出来上がったオムレツを皿へ盛り、ベーコンとウインナーを焼いていく。
焼けるまでの間にトーストとサラダの準備。
野菜を千切るだけの簡単なサラダができあがる頃にはようやく浜田が起きた。
意外にも俺より浜田のが朝は弱い。
「おはよ」
「・・・ご飯ら」
「うん。パンツぐらい穿いてから食べなよ」
「ん」
そう言ったのに裸のままキッチンに浜田は来る。
サラダのミニトマトをつまみ食いする浜田を見ながらトーストを準備して、それから浜田のパンツを取るために寝室へ。
浜田にパンツを穿かせてから椅子に座らせる。
未だに寝ぼけ眼の浜田は朝ご飯を眺めて、それからトーストを手に取った。
「ひららきましゅ」
「いただきます」
いつも口に何か詰め込みながら浜田はいただきますを言う。
こぼさないように浜田を見守る午前7時。
幸せな1日の始まり。
新入社員の俺は覚えることがいっぱい。
慌ただしい毎日を過ごしている。
俺の仕事は社内SE、と言っても未だに研修期間だ。
浜田の仕事はPG。
違う会社で浜田も未だに研修中。
コンピューター関連職は日々新しい情報を仕入れたり書き換えられるプログラムについていくために研修期間が長いのだ。
雑用か研修のどちらかの毎日。
休日出勤がないだけマシ。
今日は雑用の日。
たくさんの資料やファイルを各部署に届けたり貰ったりしながら会社のパソコンを見て回る。
基本的に営業のパソコンは小さくて、開発系のパソコンは2スクリーン、秘書や事務系は1スクリーンの大型にノートがプラスで。
場所によってパソコンの形を変えるうちの会社のSEは割と忙しい。
ようやく昼休憩、混み合うコンビニでお弁当を購入。
混み合う休憩室に移動して同期と短い昼休みを過ごす。
携帯を取り出してメールの確認。
浜田からメールが来ていた。
『パンツが裏返しだった』
多分シャワー浴びた時に裏返しに着ちゃったんだろうな。
俺じゃないよと返信して、同期とのおしゃべりに戻る。
この辺は別に楽しくないから割愛。
お昼を少し過ぎた午後1時25分。
家に戻ればまだ浜田は帰って来ていなかった。
キッチンだけ明かりをつけて窓を開ける。
クーラーがない俺等の家は蒸し風呂みたいだ。
平日の朝ご飯を作るのは俺、平日の晩ご飯を作るのは先に帰宅した方、休日のご飯は浜田。
夕飯は冷やし中華にしよう。
きゅうりやハム、錦糸卵を刻んでいたら浜田が帰って来た。
「ただいま。疲れたー」
「おかえり」
「夕飯何?」
「冷やし中華。食べるラー油付き」
「やった。俺先に風呂入ってきていい?」
「うん。早くあがってきてね」
触れるだけのキスをして、名残惜しいけど浜田から離れる。
麺を茹でて氷水に浸けて、それからタレに食べるラー油を混ぜて。
綺麗に盛れたら冷蔵庫へ。
まだ浜田は風呂からあがらないし冷やし中華も冷えない。
俺はリビングの窓を閉めてから風呂場へ向かう。
外が完全に暗くなった午後7時40分。
いつもより早い大人の時間。
身体中泡まみれ。
つるつると滑るのは床も浜田の肌も同じ。
「あっ・・んうぅ・・・」
「乳首とちんこ、どっちが気持ちいい?」
「わかんな、あぁん!」
カリカリと浜田の乳首ひ引っ掻けば浜田の口から可愛い声が出る。
アナルに指を当てれば何の抵抗もなく中へ。
浜田の腰が揺れて、足が痙攣する。
徐々に指を増やしていけば浜田の口から可愛い声と涎が止まらなくなる。
「そこ、あっあんっ・・駄目、ひぅ・・・だってばぁ・・・」
「気持ちいいから?」
「んあっ!あっ、うあんっ!あっ掻いちゃやだ、あっ出ちゃうっ出ちゃうからあぁん!」
「浜田好き、大好き」
ずるりと指を抜いて、それから自分のちんこを挿入。
ぬぷっと音を立てて、何の抵抗もなくずるずると。
浜田は床に突っ伏して腰だけを高くあげている。
少しだけ息が荒くて目はぼんやりしていた。
早くしないと浜田のぼせちゃうかも。
「あん!あっあっ奥がっ奥っあぁぁ!」
「入口と奥どっちが好き?」
「あっ奥ぅ!奥が好きぃ!ひぃん!あっああ゛あ゛!」
奥が好きだと言う浜田の為に深めに腰を振る。
昔は声を出さないように必死だったのに。
思わず声が出てしまった浜田を見て、俺が声出してる方が好きだと言った。
それから浜田はあまり声を出すのを我慢しなくなった。
浜田はいつだって俺を幸せにしてくれる。
「浜田、こっち向いて」
「ふぁっ、あっ・・・んんぅ」
「んっんはっ、俺幸せ」
「あぁぁん!あっも、もっとしてぇ、天城ぃ!」
「うん。後で俺にもしてね」
腰を振りながら少しキツい体勢でキスをする。
全身泡まみれになって、ぐちゃぐちゃとした音を響かせて。
「あっあまきぃ・・んっあぁっ俺っ俺、ひっちゃうぅっうあっあっ」
「イっていいよ。俺もイきそ。んっんぐっ」
「んっあんっふあぁっひくイく、あっんああぁ・・・」
「っんうぅ・・・」
浜田の身体が俺の精液で汚れた。
ぐったりしている浜田を抱き起こしてあげると俺の身体が浜田の精液で汚れた。
まだイってるらしい浜田は恥ずかしそうにぎゅっと目を瞑っている。
「見るなぁ・・・」
「だって見えちゃうから」
浜田の腕が俺の首に絡みついて、それからキスをして。
幸せから俺に寄ってきた午後8時18分。
浜田の射精が見れなくなったのは少し残念。
人工的な生暖かい風にあたりながら冷たい晩ご飯。
椅子に座るのが落ち着かない浜田は椅子の上で正座をしている。
「美味しい?」
「うん。俺からしよりラー油のが好きかも」
暑いを理由に裸で過ごしてる俺等は周りから見たら馬鹿にしか見えないんだろうな。
首からぶら下がるボタンが唯一身につけているもの。
浜田はちゅるちゅる音を立てて冷やし中華を食べていく。
俺は麺が啜れないからもそもそと。
「天城、顎にタレついてる」
「えっ嘘」
「嘘じゃない。この辺」
自分の顎を指してタレがついてる場所を教えてくれる。
俺は少し身を乗り出して浜田に近寄った。
「ん」
「何?」
「浜田が拭いて?」
目を瞑れば仕方ないなぁって浜田が呟いた。
浜田の舌が俺の顎を舐める。
また幸せから俺に寄ってきた。
目を開けば少しだけ顔が赤い浜田がいる。
「ありがとう」
「どういたしまして」
「お礼は夜にしてあげるね」
「えっ?!さっきシたばっかじゃ」
「あれー?もしかして浜田ってばエッチなこと考えたー?」
「っ、うっ、ちっ違う!」
「嘘ばっかりー!」
「違う!!!」
さっきよりも顔を真っ赤にしている浜田を見て、ひとしきり笑ってからまた冷やし中華を食べる。
幸せな空間午後9時。
幸せはいつだってそこにある。
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