どうしてこうなった

「アンタなんかに付き合ってられない」

そう言われて付き合って2年目の女と別れた。
俺は今年31、女は26。
昇進と同時に仕事も忙しくなってきて、上に家庭とか勧められちゃってすこーしだけ、すこーしだけそーゆーのチラつかせたわけだ。

「お前結婚とかしたい?」
「え?」
「いやさ、上に家庭?結婚?勧められちゃってさー。もうお前でいいかなっつーかお前がしたいならしてやっても」

そこで顔面殴られた。
それから店で周りに他人もいるのに、普段の行動から性生活までありとあらゆる不満をぶちまけられて捨てられた。
女って怖いな、何言われるかわからねぇよ。
もうあのイタリアンレストラン絶対行けねぇよ。
逃げるように店を出て、それから何軒か店を梯子して頭が回らないほどに酒を飲んだ。
もうでろんでろん、世界が回っていた。
それから、それからなんだっけ?
どうして今如何にもラブホテルな場所で俺は全裸なんだ?
どうして隣に知らない男がこれまた全裸なんだ?
とりあえず逃げよう、服はどこだ。
足を伸ばしてベッドから降りる。
正確には落ちた。

「ぐふっ」

なんだなんだなんだなんだ?
腰が異様に重いんだが?

「あ、目が覚めたんだ?添田さん」

なぜ俺の名前を知っている。

「何?お尻突き出しちゃって。昨日のじゃ足りなかった?」
「ひっ!さ、触るな!お、お前誰だ!」
「え、何?嘘でしょ?俺のこと覚えてないわけ?」

俺の頭にははてなマークが飛ぶ。
男は軽々と俺をベッドに引き上げて俺を抱きかかえた。
腹に回された腕を振り解こうとするがびくともしない。

「ねぇ、本当に何も覚えてないの?」
「知らな、知らない。離せ、離せよ!」
「じゃあもう1度教えてあげるね」
「ひぎっ!あ、何して」

男は俺の尻に手を回して撫で回す。
何をするのかと思えば俺の肛門をなぞって、そ、それからそれから、指を中に突っ込んだ。

「俺の名前は安達睦月、23歳でゲイなの。もちろん独身、彼女もいない。昨日はバーで添田さんに会ったの」
「う゛ぐ、うっ指、抜けっ」
「俺添田さん気に入っちゃってさぁ。それからホテル来てね、こーゆーことしたの」
「ふぁっひい゛ぃぃ!」

ズルッと肛門から引き抜かれた男の指。
目の前にその指が差し出されて俺はその指を凝視した。
彼の指先にはぬめぬめとした白っぽい液体がついている。
せ、精液に見えないことも、ない気がしないでもない。

「わかった?」
「あ・・・あ・・・それ、な、何が」
「精液。昨日の夜たくさん出してーって添田さんが言ったんじゃない」
「う、嘘だ!俺はホモじゃない!」
「嘘なんかつかないし。肛門気持ちいいなんて下品なこと言って、おちんちんごしごししてっておねだりしたんだよ?ああ、おもらししちゃうとも言ってたね。31歳にもなっておしっこ出るーって。可愛いかったよ?さすがに漏らさなかったけど」

信じられない言葉が次々に出てくる。
何の話かわからない。

「まだ信じてないの?仕方ないなぁ」
「ちょ、待て待て!どこにっう゛あ゛っ」
「よーく見てて?」

俺は安達とか言う男にドレッサーに座らされる。
鏡の前に、足を広げて。
自分でも見たことがない肛門まで丸見え。
俺の肛門は赤く腫れ上がっていて、息をするようにヒクヒクと動いている。

「い、嫌だ、離してくれっ!た、頼むから」
「ちゃんと思い出すまでは駄目ですよ。ほら、ちゃんと見てて」
「ひいいぃっ!嫌だ、やめろっ汚、うぁぁっ」
「いっぱい中出ししてあげたから。ほら、俺の精液出てきた」
「いや、やっやあぁぁっ」

安達は嫌だと訴える俺の肛門をかき混ぜた。
俺の肛門はぐちゃぐちゃと音を立てて、入り口?は泡立っている。
安達は俺の肛門を拡げると俺の顔を無理矢理鏡に向ける。

「ほら、出てきたよ。俺の精液」
「は、いやっ嫌だ」
「ちゃんと見て?中出ししてって言う添田さんの為にこんなにたくさん出してあげたんだから」

拡がった肛門からはどろどろと大量の精液が止まることなく溢れてくる。
その事が未だに信じられずその光景から目を離せずにいる。
あっという間にドレッサーの上には俺の肛門から溢れ出した精液で水溜まりができた。
俺の肛門は安達の指をくわえたままで、俺の頭は真っ白だった。
嘘だ、夢だ、なんだこれは。

「まだ思い出さない?」
「お、思い出す、とか・・・」
「何?本当に覚えてないわけ?じゃあコレは?」
「お、おいっなっう゛あ゛あ゛あ゛っ」

ぐちゃぐちゃと音を立てて安達の、信じられないけど安達のペニスが肛門にねじ込まれる。
物凄い圧迫感、息ができない。

「んっ、見て?添田さんのアナルこんなに拡がってる。肛門って言った方がわかりやすい?」
「は、いやっ嫌、う゛ぅっ」
「嫌じゃないでしょ?昨日は自分で挿れてたんだから」
「嘘、う゛ぅっ嘘だっ」
「嘘じゃないよ?ん、ここが気持ちいいって言ってたでしょ」
「ひゃあっああん!やぁっそこ、ああぁっ」

中をガリガリと擦られると変な声が止まらない。
なんだこれ、俺は今何をしてるんだ?
鏡の前で、知らない男のペニスを肛門に挿れて、変な声出して。
何がどうなってこうなっているんだ?
何もかも嘘かもしれない自称23歳の安達とか言う男にいいようにされて、俺はこともあろうにペニスを勃起させて。
頭が可笑しくなりそうだ。

「あ、電話?」

その声にハッとする。
窓を見てみれば外は明るい。
それに今日は平日で、つまり俺は今日仕事なのだ。
鳴っている携帯はおそらく俺の携帯だ。

「ふあっや、離せっお、下ろして!鳴ってるのっ俺の、んんっ携帯だから」
「んー・・・駄目。俺のこと思い出してないんでしょ?」
「んやあああっあっあん!」

身体をベッドに投げ飛ばされて安達のペニスが抜ける。
安達は俺のスーツから携帯を取ってベッドに戻ってくる。
そしてまた俺の肛門にペニスを突っ込んだ。

「ふひいぃぃっ!」
「ん、添田さん。すこーしだけ静かに、ね?」
「はぁっあっや、やめっあんっ」
「あ、もしもし?えぇ、添田の携帯です」
「んぐっんっんー!」

口を塞がれて声が出なくなる。
安達は腰を振ったまま何事もないように電話に出る。

「ご迷惑をおかけします。それでは失礼します」
「ふ、うぅぅっ」
「添田さん、今日は病欠ね?ちゃんとうまく言っておいたからね」

安達はパタンと携帯を閉じて床へ放り投げる。

「添田さん、俺のこと思い出した?」
「やっあっあぁん!知らないっ知らなっあっ嫌だっあっは、うぅっ」
「嫌じゃないでしょ?自分のペニス見てみれば?」
「ああんっあっさわ、なっああぁぁぁ!」
「ほらぁ、ちゃーんと思い出してよ。ココは俺のこと覚えてるみたいなのに」
「ひぃっいっや、やめろっいやっ」

ペニスを扱かれて、肛門には誰だかわからない奴のペニスを突っ込まれて俺は女みたいな声を出している。
夢でも見ているような気がする。
でも腹にくる重みが現実だと知らせてくる。

「いやっ手離せ、出ちゃあぁっあうっううぅ」
「我慢しなくていいのに。出していいよ?」
「んやぁぁっいやだっあんっ!やだぁっ」
「早く薄い精液出しなよ。そしたら昨日何したか少しはわかるんじゃないの?」
「うぐっう゛あぁっそこ、あっだめ、いあぁっれる、でちゃっあああぁぁ!!!」

頭が真っ白になって俺は安達の手の中に射精した。
知らない男にペニスを突っ込まれながら、知らない男の手に射精してしまった。
安達は俺の前に手を広げて、俺の精液を見せてくる。
信じられないほど薄い精液。
もう別れたが彼女とシたのは随分前で、それから自分でもシてなかったはずなのに。

「嘘、なんで、そんな、知らない」
「そんなに怯えなくても。痛いことはしてないよ」
「ひっやだ、触るな」
「んはは!大丈夫、今日1日かけて思い出させてあげる」

安達は不釣り合いなほどにっこりと笑って、気持ち悪い程優しく俺の顔に触った。

「思い出すまでずーっとセックスしようね、添田さん」
「あ・・・いやだ・・・いや・・・」

その笑顔に、その優しい声に恐怖して俺は失禁した。
俺はびちゃびちゃと音を立てながら自身の小便で腹とベッドを汚す。

「あはは!今頃お漏らしですか?添田さん可愛いなあ」
「ひっあぁぁ!あっうあっあぁん!」
「またいっぱい出してあげますからね?俺の精液でお腹が膨れるまで何度でも」
「ひぐっうっうあっあっ」
「なんなら俺も添田さんの中でお漏らししましょうか?おしっこもいーっぱい出してあげますよ?」
「嫌っあぁぁっ嫌、やめっふぁぁっ」
「あは、そんなに怯えなくても。嘘ですよっ」
「ひいいぃっああっや、中っ中っ、あうぅっ」

安達は俺の中に射精したらしい。
そして俺は現実に耐えられなくなり意識を飛ばした。




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