ComingOut:31

「いっ痛い痛い痛い!」
「うーん・・・うまくいかねぇ」
「こうじゃね?」
「い゛い゛っ!ケツ痛っあ゛っ!無理!」
「ちょ、鈴木動くなよ!」
「こう、クロスしてさ、あれ?逆かな?」

さて、今何をしているでしょうか。
正解は亀甲縛りに挑戦中。
正確には俺が亀甲縛りにされてるんだけど。

「めんどくせぇからこれでよくね?」
「そうだね。佐藤来ちゃうし」

しかも投げ出しだよ。

「首輪とリードがあるしいいよな」
「後はローターぶっ込んでー」
「んぎぃ!」
「ハイ完成ー」

山下ン家で佐藤のバースデーパーティー、もとい乱交パーティー。
佐藤がカラオケより乱交がいいとか言うから。
山下ン家に着くなり身ぐるみはがれて、手足縛られて、それから今に至る。
つーかできねぇならするなよ!
よくわからん結ばれ方な上に縄がケツに食い込んで痛いわボケェ!!!

「ちんこにリボン結ぼうよ」
「ふざけんな!」
「あ、頭にリボンつける?俺の髪ゴム貸してやるよ?」
「いらねぇよ!ちょっまっどこに、」

吉田と原田に身体を浮かされてそのままダンボール箱にダイブ。
山下が俺の口に手を突っ込んで何かが喉の奥へ落ちた。

「おう゛ぇっな、何」
「バイアグラ」
「・・・は?」
「媚薬。遅効性。店でオマケにもらったやつだから信憑性はない」
「ばっおまっふざけんな!」
「俺等は速効性飲むから。佐藤にも飲ませるし」
「乱交がいいとか言う佐藤の為に買った俺等超優しいよな」
「鈴木だけスタンバイあるからって遅効性にする俺等超優しいよな」
「ここまでして優しいとかどの口が言うんだ!」
「速効性も飲みたいって?」
「すごく優しいって言おうとしたらつい口が滑りました」

山下くん、このアングルだと顔が怖いよ。
全員ダンボール箱に顔を覗かせるとテープで×印を作って俺の口を塞ぐ。

「じゃあ鈴木くんはココでスタンバイね」
「ローターと遊んでて」
「ふうっうぅぅ!」
「じゃあまた後でな」
「イき過ぎるなよ」

そういって悪魔的な顔をした4人はダンボール箱を閉めた。
ま、マジで佐藤が来るまでこのままなの・・・?

「う゛う゛うぅー!!!」
「うるせぇ!」

ダンボール箱を山下に殴られた。

***

約束の時間は15時、現在15時28分。
バイトが予定より長引いてしまった。
30分の遅刻でいざ山下ン家へ。
ここあたりで一番でかい家が山下の家だ。
山下めっちゃ金持ちなんだぜ。
バカでけぇ門についたインターホンを押す。

『遅ぇ!!!』

鼓膜が破れる程の怒声が響いてからゆっくりと門が開く。
中に入れば玄関のドアを開けて中村が出迎えてくれた。

「急げ、死ぬぞ」

え、何この切羽詰まった人。
腕を引かれて部屋に入ると原田にコップと錠剤を渡される。

「飲め。俺等も飲むから」
「いや、コレ何。俺変な薬は飲みたくないんだけど」
「速効性バイアグラだよ!いいから飲めよ!」

山下が神経質そうに叫んでそれからみんな同じモノを飲んだ。
俺こーゆーの意識トんだりすっからあんまり好きじゃないんだけどな。

「佐藤誕生日おめでとう!ソレプレゼントな!早く開けろ!」
「お、おう。ありがと」

瞳孔が開いてんじゃねぇかってぐらいの目で吉田に催促される。
箱には『佐藤君へ、美味しく食べてね(ハァト)』って書いてある。
ゾっとした。

「そういや鈴木は?」
「「「「いいから開けろ、ハゲ!」」」」
「ハゲじゃねぇよ!もうなんかお前等怖ぇよ!」

ガムテをベリベリ剥いで中から出てきたのは死体。
あー、こういうことね、あーね・・・。

「す、鈴木ー!!!」
「おぉぉ!さ、酸素だぞ、ほら、息をしろ!」
「佐藤来たよ!鈴木!」
「お前が遅刻するから鈴木死んだだろ!」
「いや、箱閉める時間が早いとかそれ以前にどっかに穴開けとけよ!」
「「「「・・・あぁ」」」」

気付かなかったのかよ!
口に張られたテープを剥いで、とりあえず射精しすぎてちんこ痙攣してるからローターを引っこ抜く。
ローター引っこ抜いた瞬間にまた射精して、コイツも薬飲んだんだって思った。
速攻性のヤツ飲ませるなよ。

「鈴木速攻性バイアグラで耐久してたの?」
「いや、遅効性だったはずなんだけど」
「店のおっちゃんにもらったヤツだから」
「信憑性は薄いよ!」
「テヘ!」

とりあえず一番ムカついた原田の脛を蹴った。
テヘってなんだテヘって。
殺すぞ。
抱えていた鈴木がようやくもぞもぞ動いて目を開けたので一安心。

「生きてた生きてた。しっかりしろ」
「あ、さと、誕生日おめでとう」
「うん、お前それどころじゃねぇよ」
「ぶふっ」

笑った山下の足を払ってやる。
よし、尻もち。
尾てい骨直撃痛いだろ、ざまぁ。
鈴木の手足をとりあえず自由にして、身体に巻きついてる縄に手を伸ばす。

「んんっさと、佐藤」
「何?なんか飲む?持ってこさせるよ」
「オイ」
「ちが、やっヤろ?ヤリたい、挿れて」

あぁ、こっちも薬効いてきて身体熱いし変にダルいのに。
なんてこと言うんだろ。

「ンでできれば、い、挿れさせ」
「え、死にたい?」
「すみませんでした」
「おぉ、反射だよ反射。意識ギリギリのくせに謝ったよ」
「さすがだな」

とりあえず縄解いてやろうと思ったけど解けない(結んだ奴らも投げ出した)からそのままヤろう。
リード引っ張って鈴木を転がすと勃起してる自分のちんこを取り出す。
少し扱けば突っ込めるかな。

「じゃ、俺等もヤろーぜー。回ってきた」
「中村、おっぱい」
「俺久々にタチやりてー」
「その前に俺に一発ヤらして」

後ろでもそれぞれヤりはじめた。
とりあえず吉田と俺が一番薬効いてるっぽい。
原田とか効いてなさそうなんだけど。
いるよな、薬系全然平気な奴って。
鈴木は足開いて俺のちんこ凝視しながら待ってる。

「佐藤、はやく、も、待てな、うああぁぁん!」

少し解そうか悩んでたんだけどそんな考えは消し飛んだ。
つか、ローターでしか慣らしてねぇのかよ。

「鈴木、キツい。力抜けっ」
「ふあっあ、む、無理、むい」
「うぅ・・・」

無理矢理腰を引いて、手を添えて軽く扱く。
一発出さねぇと動けねぇ。
いつもより早い射精感、すぐ射精した。

「あっ、やだぁ・・・なんで」
「出さねぇと動けなかったんだよ。萎えてねぇからいいだろ」
「うあん!あっああっ」
「くそ、やっぱキツいっ」

動いてみるけどちんこ持ってかれそう。
ゴム付ければよかった・・・明日絶対ちんこ痛ぇ。

「原田、ローション回せ。抜けなくなる」
「ほれ。つかジェルのがいいんじゃねぇの?」
「どっちも回せ」

原田からローションとジェルを受け取って適当に混ぜる。
よし、濡れたし滑りよくなった。
俺にしがみついてる鈴木の腕をひとまとめにして頭上に。
片足を抱えてようやく本気で動ける。

「あ゛っああ゛!深っいあああ!あんっあああ!」
「あー・・・クソッ、早漏になった気分だぜ」
「あっイく、イくイくっああああん!は、ああっあん!」
「チッ、出る」
「ひうぅぅ!うあっあ゛あ゛!」

早々に2度目の射精。
ずるりとちんこ抜いて、リードを引っ張る。
吉田と原田に鈴木をあげて、中村と絡んでる山下に覆いかぶさる。
んでそのままズドン。

「んああ!!!あっひぃっいっ」
「やあぁぁ!あっ奥っああ」
「うあぁ、あっばか、さとぉ!」
「山下くんのお尻が突っ込んでって誘うからー」

だってアナルから原田の精液垂らしながら腰振ってんだぜ?
そら突っ込むよね。

「ハッ、随分楽しそうじゃねぇの」
「ちょー楽しい。後で原田にもぶっ込んでやるよ」
「俺お前とだけは絡みたくねぇ」

ハッピーバースデー俺。
とりあえず全員喰って、喰って、喰い荒してやろうじゃねぇの。

***

目が覚めたら縄で縛った痕だけが残っていた。
重い身体を起こせば風呂上がりの吉田と原田が目につく。
山下も風呂から上がったらしくタオルかぶって部屋に入ってきた。

「あ、鈴木起きた?」
「風呂、あとお前と中村だけだから」
「つか今何時?」
「10時。22時ですよー」
「げ、寝過ぎた」

横では珍しく中村はまだ寝ていて、ぐったりしてる。
さすがバリネコ、たぶん意地で全員に掘らせたな・・・。

「中村風呂入れるよ。中村、起きろー」
「そーして。つかお前等帰んなくていいの?」
「ちょっと山下くん。俺等のキュートなスウェット姿が目に入らない?」
「ああ、ミニーちゃんはないと思うぞ」

吉田がミニーちゃんのスウェットを見せちらかしている。
ちなみに原田も山下の家に置いているらしい部屋着姿だ。
そして俺が手に持ってるのもスウェット。
起きた中村が持ってるのも寝巻用のジャージ。

「今日お泊りでしょ?」
「お菓子持ってきたよ?」
「DVDも持ってきたよ?」
「携帯の充電器もあるぜ?」
「おおおい!ふざけるなよ!帰れエエェ!!!」

全員歯ブラシまで装備のお泊まり態勢だ。

「まだデリバリーやってるよな?腹減ったー」
「ピザがいい!ピザ!」
「チーズいっぱいのやつがいい!」
「あっシーフード絶対な!」
「ふざけんな!帰れよ!佐藤帰っただろ!」

あ、そういえば佐藤の姿が見当たらない。
そう、姿だけ見当たらない。

「帰ってくるよ。だって鞄そこにあるもん」
「うおおおい!アイツ財布だけ持って出かけやがったな!」
「いや、山下の家の鍵も持って出掛けたよ。あ、裏口教えといたから」
「原田アアアァァァ!!!」
「あっピザ注文したいんですけどー、えっとシーフードとクワトロチーズとー」
「ただいまー。あ、ピザ注文すんの?」
「佐藤お帰りー。ついでに俺と鈴木を風呂場に運んでください」
「お前等っ帰れエエエェェ!!!」




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