ありがとうございました。
お礼文はゼロとシエル、アカギとヒカリの二種。
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( ナイトメア / アカギとヒカリ )
※死ネタ
たらりった たらりった…
ぎらぎらきらきら光りの海に囲まれて、まるでメリーゴーランドに乗った幼い頃のよう。
底抜けに楽しくて仕方ない。あの頃に戻ったみたい。
「愉しいですね。」
近くにいた男は振り向かない。
ぎらぎらきらきら星の海の下、まるで空を飛んでいるかのよう。
夜まで遊んでいいなんて大きくなった特権かしら。窓越しに見ていた夜空が目の前にあるのだから。
「綺麗ですね。」
近くにいた男は気付きもしない。
それでもたのしくて、きらきらしていて、子どもは満ち足りていた。
この世界から弾かれたのだから当然だ。
こころのない世界で皆こころが消えてしまった。
それでもたのしいなんておかしいから、子どもは辻褄合わせに死んでしまった。
死んでしまったからたのしくあれる。
世界中がこころをなくして、彼女の愉快な気持ちは誰にも届かない。
笑顔のまま青褪めていく悪夢のような景色を手にしてしまった男も、心がないのでもうなにも感じなかった。
ただただその記憶も抱きしめてあてもなく空を眺めるだけ。
たらりった たらりった…
ぎらぎらぎらぎら無数のまなこに囲まれて、まるで醒めない悪夢のよう。