ぼくがある精神病院に入院していたとき、そこにはおもしろい人たちがたくさんいた。
すごく印象的だった人は、いつも女の人の名前をさけんでいた。で、いつも看護婦さんに取り押さえられて、最終的にはなにを言ってるのかわからなくなった。担当の看護婦さんに聞いてみたら、世の中にはいろんな人がいるのよ、ってはぐらかされた。そしてしばらくたったあと、その人はしんじゃったらしい。口の中に大量の赤いマニキュアを詰め込んで、らしい。変わったしに方だなと思った。
その話をきいたあと、看護婦さんに、君はあんな真似したらだめよって、深刻な顔で言われた。
まあぼくには関係ないことですけど。
今になってこんなことを思い出すなんて、なんて皮肉。
思い出したところでぼくの意志は変わらないけど。
スイユー、せかい!
2010